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大規模な偽薬製造組織、ホーチミンで摘発
<写真:tienphong.vn>
ホーチミン市公安当局は偽薬製造および販売に関与していた大規模な組織を摘発し、首謀者であるゴー・キム・ジエウ(40)とその妻グエン・ティ・ゴック・フオン(38)を含む22人を逮捕・起訴した。
この組織は、東洋医学の薬剤や西洋医薬品を利用して偽薬を製造し、市場で販売していた。
調査の結果、同組織はキングファーム社やキエンラム社といった偽装会社を運営し、偽薬製造を隠蔽していたことが明らかになった。
これらの偽薬は関節痛や痔、胃炎、心血管疾患などを治療するとうたったもので、完全な製造工程を経て市場に流通していた。
2024年12月25日、ホーチミン市公安経済犯罪捜査部(PC03)は、主要製造拠点および倉庫4カ所を同時に急襲した。
捜査の結果、合計5万6000以上の製品や薬剤原料として使用された1.6トンの粉末、カプセル封入機や包装機など5台の製造設備を押収した。これら押収品の運搬には11台のトラックが動員された。
押収された偽薬は「Xương Khớp Khắc Tinh」や「An Trĩ Khang」など33種類のブランド名が付けられ、包装にはシンガポールやマレーシアの企業が製造したと虚偽表示されていた。
首謀者のジエウは架空の企業名を用いて製品を海外製のように見せかけ、消費者の輸入品志向を利用して販売を促進していた。
これら偽薬はホーチミン市内外の代理人を通じて流通しており、2024年だけで夫婦が製造した偽薬は450億ドン(約2億7900万円)相当、流通業者が販売した偽薬は350億ドン(約2億1700万円)相当にのぼった。
組織は製造工程を複数の拠点に分散させ、原料調達、カプセル加工、包装、完成品保管を別々に行うことで摘発リスクを回避しようとしていた。
さらに、親族や知人を従業員として雇用することで情報漏洩を防ぎ、包装材やラベルの製造を外部業者に委託するなどして隠蔽工作を徹底していた。
また、医薬品製造に必要な専門知識がないまま飼料用医薬成分を違法に調達し、偽薬の原料として使用していたことも判明した。
一部の輸入業者が医薬品成分の管理に不備があり、ジエウらがその弱点を悪用していた可能性も浮上している。
今回押収された偽薬は効能が証明されていないばかりか、成分や製造工程が不明であるため、消費者の健康に重大なリスクをもたらす恐れがある。
捜査当局は流通ルートの詳細調査を進めており、組織の全容解明と関係者の追及を続けている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。