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記録的豪雨でハノイ全体が麻痺、17年前の大洪水を彷彿とさせる事態

<写真:tienphong.vn>
9月30日、ベトナムのハノイ市は朝から続いた豪雨により、市内各地で深刻な冠水が発生し、交通機能が事実上麻痺した。
ハノイ市内の主要幹線道路を含む65カ所以上で最大1mに達する冠水が確認され、市民や通勤・通学者は水の中を歩いて帰宅を余儀なくされた。
西部のファムヴァンバック通り、チャンタイトン通り、トンタットトゥエット通りなどでは、夕方の退勤時間と重なり大渋滞が発生した。
バイクや自動車は数cm単位でしか進まず、多くの市民が徒歩による帰宅を選択した。
中には6km以上を歩いた者もおり、かつての2008年の大洪水を思い出すとの声が相次いだ。
冠水は市中心部だけではなく、ミーディン、ランハー、グエンフイトゥオン、ファムフン、チンキン、ズオンディンゲーといった広範囲に及び、多数の自動車やバイクが冠水によってエンストした。
修理工場には故障車両が列をなして搬入されている。
ハノイ市交通当局は、冠水地域への立ち入りを控えるように市民へ呼びかけ、124カ所のポンプ場を稼働させて排水作業を進めている。
都市鉄道(メトロ)カットリン〜ハドン間の路線は、唯一機能している公共交通機関として利用が集中し、各駅には長蛇の列が形成された。
一方、ノイバイ国際空港では視界不良および滑走路の冠水により、53便が上空待機を余儀なくされ、37便は目的地を変更して他空港に着陸した。
これにより、航空便の大幅な遅延・欠航が相次いだ。
この豪雨は台風ブアローイの影響とされ、24時間の降水量は市内で最大300mmを超えた。
全国ではこれまでに51人が死亡または行方不明となっており、推定被害額は8兆ドン(約453億1800万円)を超えている。
また、ハノイ市教育局は10月1日、市内すべての学校に対し休校を指示し、一部の学校では児童・生徒の宿泊対応も行われた。
関係機関は現在も排水および復旧作業を継続しているが、天候の回復には依然として目処が立っておらず、市民生活への影響は今後もしばらく続く見通しである。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。