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ベトナムの飲みニケーション文化、衰退と若者の健康志向

2025年11月18日(本日)07時00分 公開
ベトナムの飲みニケーション文化、衰退と若者の健康志向

<写真:tuoitre.vn>

 

ホーチミン市在住のオーストラリア人ライターによると、かつてベトナムの職場文化に根付いていた「仕事後の飲酒習慣」が、近年急速に姿を消しつつある。

 

この「飲みニケーション」は、長らく同僚間の親睦を深める手段として受け入れられてきた。

 

しかし、若年層を中心に健康意識が高まり、生活の質を重視する傾向が強まる中、その必要性に対する疑問が広がっているという。

 

背景には、飲酒運転に対する法的規制の強化、グローバル企業の進出による労働時間の多様化、所得向上に伴うライフスタイルの変化がある。

 

加えて、精神的健康への関心の高まりも、強制的な飲酒慣行への反発を後押ししている。

 

世界的に見てもアルコール消費量は減少傾向にあり、2017年には一人当たり年間5.62Lであった消費量が、2020年には4.89Lまで減少した。

 

一方で、ノンアルコールビール市場は急成長を遂げており、2025年には世界売上が380億ドル(約5兆8710億円)に達するとの予測が出ている。

 

都市部では一部の若者が友人同士で飲酒を楽しむ姿も見られるが、これはあくまで自発的なものであり、会社の義務的な飲み会とは異なるものである。

 

上司や中堅社員の間では、健康、業務効率、そして職場内での評判への配慮から、飲酒の場を避ける傾向が強まっている。

 

このような変化は、ベトナムが先進国の労働文化に近づきつつある兆候とも捉えられる。

 

多くの若者が飲酒よりもキャリアや家庭生活を優先するようになっており、飲酒文化の変容が一層加速している。

 

特に、精神的な問題を抱える若年層にとって、強制的な飲酒は深刻なストレス要因となり得る。

 

現在では、ベトナム人の飲み会は週に一度の習慣ではなく、特別なイベントとして扱われるようになっているという。

 

ピックルボールやランニング、eスポーツ、各種クラブ活動といった代替的な交流手段が広がり、より健全で持続可能な職場文化が形成されつつある。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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