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Facebookに540万件の詐欺投稿、ベトナムは地域内2位の多さ
<写真:dantri.com.vn>
米Meta社は、2025年上半期にFacebook上でベトナムから発信された詐欺や虚偽情報を含む投稿を540万件以上削除したと発表した。
この件数は、同社が監視対象とするアジア太平洋地域において、タイに次いで2番目に多いものである。
同期間中、Metaは全世界で約1200万件の詐欺関連アカウントに対処した。このうち約20%は、乗っ取り被害を受けたアカウントが関与していたという。
セキュリティ強化の効果により、Facebookにおける乗っ取りアカウントは前年同期比で48%減少し、Instagramでも41%の減少となった。
ベトナム国内では、Instagram上でも約1万4000件の違反投稿が削除された。
Facebookとあわせて、約11万6000件のアカウントが停止処分を受けている。これらの違反の大半は、AIシステムにより自動検出されたものである。
また、Facebookのマーケットプレイスにおいては、約44万4000件の不審な投稿がブロックされ、広告分野では1800万件の違反広告が削除された。
Metaによると、削除件数でベトナムを上回ったのはタイであり、同国では730万件が削除対象となった。
Metaのベトナム市場責任者であるコイ・レ氏は「詐欺の手口が日々巧妙化する中、プラットフォーム側による監視体制の強化は不可欠である」と述べた。
一方、TikTokも詐欺コンテンツの対策を進めており、2024年には40万本以上の詐欺関連動画を削除している。そのうち97%はAIによる自動検出であった。
ベトナム公安省サイバー犯罪対策部のハー・ヴァン・バック副局長は、2024年における国内のネット詐欺被害総額が約20兆ドン(約1172億8000万円)に達するとの見通しを示している。
政府は偽サイトやフィッシング詐欺の拡大に警鐘を鳴らしており、これまでに12万5000件以上のなりすましサイトを確認しているが、実際の被害はこれを上回る可能性があるという。
警察当局は市民に対して「個人情報を共有しない」「怪しいリンクをクリックしない」などの「5つの禁止事項」と、セキュリティ意識向上を目的とした「5つの推奨行動」の実践を呼びかけている。
詐欺被害は世界的にも拡大しており、国際的な対詐欺連盟(GASA)の推計によれば、2023年の世界全体における詐欺被害額は1兆ドル(約157兆3000億円)を超えた。
このうちベトナムでは160億ドル(約2兆5168億円)に達したとされている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。