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若年層の就職難が深刻化、26年は経験者採用が加速
<写真:daibieunhandan.vn>
ベトナムの求人プラットフォーム「JobOKO」は、2026年に向けた「給与と人材市場に関する報告書」を発表した。
本報告書は、2025年1月から10月にかけて集計された約58万件の求人データと、1200人以上の人事担当者および1600人近い求職者への調査結果をもとに作成されたものである。
これにより同国における採用市場の現状と企業の人材戦略を明らかにしている。
報告書によれば、企業による即戦力人材への需要が一層高まる一方で、新卒や若年層にとっては就職がより困難な状況となっている。
特に注目されるのは、就業経験1年未満のいわゆる「fresher」層の採用が前年比13%減少しており、この傾向は行政・人事、会計、金融、銀行といった職種で顕著に見られる点である。
これに対し、3年以上の実務経験を持つ「senior」や高度な専門性を有する人材への求人は40%以上増加しており、企業が実務即応力と専門性をより一層重視していることが浮き彫りとなった。
さらに、新卒を中心とする若年層は、リストラの対象としても脆弱であり、解雇された人材の45%が経験1年未満の層であった。
企業はその理由として、業務遂行能力の不足、組織構造改革、経営効率の低下、そしてコスト削減の必要性などを挙げている。
業種別に見ると、建設、製造、法務、建築・インテリアといった分野では採用が増加している一方、人事、輸出入、ITソフトウェア、物流、金融・銀行といった業界では求人が減少傾向にある。
これまで「人気業種」とされてきた金融、IT、営業などにおいても、採用活動は鈍化している。
一方で、マーケティングおよびメディア分野は3年連続で安定した成長を維持しており、2026年には全体の89%の企業が人員の増加を予定している。
中でも営業、マーケティング、製造分野において採用活動の活発化が見込まれている。
企業が求める人材像としては、1〜3年の実務経験を有し、専門的スキルと即戦力としての業務遂行能力を備えた人材が挙げられる。
企業は特に高い専門性と迅速な対応力を重視しており、ただ経験があるだけではなく、実務において即時に成果を出せる能力が期待されている。
しかしながら、応募者の多くが企業の求める基準に達しておらず、特にソフトスキルや職務適応力の不足が大きな課題となっている。
なお、全国の失業率は2.2%と依然として低水準を維持しているが、都市部の若年層に限っては11.3%に達しており、深刻な雇用のミスマッチが表面化している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。