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ベトナムドンの貨幣価値、ドル上昇と人民元下落により変動か
ベトナム中央銀行はベトナムドンの貨幣価値がアメリカと中国の貿易の影響を受けやすいため、常にバランス調整を強いられているようだ。
米中両国の輸入関税の引き上げを受け、中国は輸出量を増やすために貨幣価値を下げているという。さらに、ベトナム国内では安価な値段で商品を販売しているそうだ。
ここ3ヶ月では元の貨幣価値が3%下落したのに対し、ドンの下落率はわずか1.1%だった。
経済評論家のNguyen Tri Hieu氏によると人民元の貨幣価値は今後もさらに下落することが予想されるため、ベトナムは注意する必要があるという。
Hieu氏は「中国は人民元の為替レートを1ドルあたり6.95人民元と定めた。しかし、2年前には1ドルあたり6.69人民元にまで下落したため、人民元に貨幣価値は今後も下落する恐れがある。もし政府の方針としてドンの貨幣価値の下落を決定した場合、年内にも為替レートが3%ほど下落する恐れがある」と述べた。
経済学者であり、元財務省市場研究所の所長を務めた経験もあるNgo Tri Long氏はベトナム中央銀行はドンの貨幣価値を人民元ではなく、市場の動向を基準として調整するよう警告したという。
Long氏は「年内に3%ほど下落するかもしれない中でドンの貨幣価値を調整するのはリスクの高い行為だ。貨幣価値を年内に4%ほど上昇させるという目標は達成困難な状況にある。また、原油価格の高騰や自然災害など将来的に貨幣価値に影響を与えうる他の要因についても考慮しなければならないのは言うまでもない。しかしベトナム政府がドンの貨幣価値を下落させることを決めたのなら、人民元ではなく市場の動向を基準として調整するべきだ。現在の市場の動向に従えば最低でも2%の下落に留めておきたい」と述べた。
一方で、ベトナム政治経済研究所のNguyen Duc Thanh氏によるとベトナムドンの貨幣価値はドルや人民元の変動によって定める方がいいという。
Thanh氏は「ドルや人民元を基準にしてドンの貨幣価値を定めることは多くのビジネスに影響を与えるのもまた事実だ。株式市場や不動産売買に大きな影響を与えかねないリスクの高い段階にある。」と述べた。
Hieu氏は変動の大きい為替市場からビジネスを守るための施策を問われ、企業同士が変動後の為替レートで契約を結ぶことが重要だと答えたという。
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