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ベトナム、高校卒業認定試験で改ざん発覚
<点数改ざんについての調査結果を公式発表する様子(ベトナム通信社より)>
ベトナム教育訓練省は330人分の試験で点数改ざんがあったことを公式発表した。
ベトナムの高校生にとって最も重要な試験は、前例のない330人分もの点数改ざん発覚で信頼を失うことになった。
高校卒業認定試験の結果は、毎年6月に公開され、学生が高校卒業認定されるかどうかだけでなく、大学入学の指標としても使われてきたという。
今年6月25日~27日、100万人近くの学生が数学、外国語、物理、化学、生物、歴史、地理、公民の試験に3日間かけて臨んだ。
先週の水曜日(7月11日)、試験の結果がオンライン上で公開され、ハザン(Ha Giang)省の学生の多くが平均より高い点数を取っていたことで点数改ざんの疑いが浮上した。
ハザン省で受験した半数近くの学生が選択式の試験である数学、物理、英語において国内平均より27点~30点高い点数をとったことになっていた。
物理の試験に関して、ハザン省の成績は100人あたり6.8の割合で好成績者(10点満点中9点以上)がいることとなり、好成績者の割合が教育の中心であるハノイの23倍、ホーチミンの75倍にあたることになっていた。
教育に関して常に最低ランクだったハザン省から報告された過剰な高得点率は点数改ざんの疑いを浮上させることになった。
ハザン省出身で今年大卒にあたる学年の90%近くは国内ワースト2位の実力だった。
<ベトナムで学生が試験結果を確認する様子(ベトナム通信社より)>
この結果を受け、教育訓練省からハザン省へ点数改ざんの有無を調べるための調査団が派遣された。
派遣された調査団によるとハザン省で実施された5,500枚分の試験用紙が改ざんがされ、114人分、合わせて330点分が試験結果に加算されていたことが発覚した。
火曜(7月17日)午後に行われた記者会見によると、それぞれの試験で10点中最大8.75点が上乗せされ、高校卒業認定をされない点数なども国内トップの成績に改ざんされていたという。
ある受験者に関しては化学の試験で10点満点中0.75点から9.5点まで加算され、また、ほかの受験者に関しては数学の試験で10点満点中1.0点から9.0点まで8点加算されたケースもあったという。
数学、物理、英語を合計した点数が20.05点も上乗せされ、30点満点中7.95点から28点になったケースもあった。
公安省の援助も受けた調査では、ハザン教育訓練省試験運営委員会副会長のVu Trong Luong氏が点数改ざんに関わっていたことが発覚した。
<ハザン教育訓練省の試験運営委員会の副会長Vu Trong Luong氏(左)(ハザン教育訓練省より)>
報告によると、Luong氏は自らの職権を乱用しコンピューター上での点数改ざんを指示したという。
さらに、点数改ざんを隠蔽するため解答の書き換えも行われたことが発覚した。
Luong氏の携帯電話からは受験者のIDや結果の改ざんに関する指令が何百件も発見されている。
携帯電話のメッセージの履歴件数から計算すると、Luong氏はそれぞれの受験者に対し6秒間で改ざんを行ったことになる。
Luong氏がどのような目的で点数の改ざんを行ったのか、誰の為に行ったのかまだ明らかになっていない。
教育訓練省、品質保証機関のMai Van Trinh氏によると、改ざんが行われた330の試験用紙に関して点数の調査が警察官により改めて行われるという。
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