おすすめのプロモーション
ベトナムアグリバンク、ATMでの引き出し手数料引き上げか
＜ホーチミン市の工業団地でATMでお金を引き出す人々（Tuoi Treニュース）＞
農業・農村の開発を支援するために作られたベトナムの「アグリバンク」は今週末からATMでの現金引き出し手数料を引き上げる見通しだ。
これに対して利用者の間では怒りの声が広がっている。
アグリバンクは5月12日よりATM手数料を現行の1000ドン（約2円）から1650ドン（約8.5円）に引き上げる予定だ。この金額の内訳は1500ドン（約7.5円）の手数料と10％の付加価値税（VAT）だ。
アグリバンクは引き出し手数料の引き上げとともに、ATM・モバイル決済ともに銀行間振替手数料を総額取引額の0.05％に引き上げる。
この報告によって多くのATM利用者の怒りが噴出している。
ホーチミン市12区の織物産業の会社で働くThiさんはアグリバンクの口座で給与を受け取っている。同氏は「何回かに分けてATMからお金を引き出すと手数料がかさむので引き出し回数を減らそうと思う」と話す。
また別の利用者のThanhさんは「500ドン（約2.5円）の引き上げは大した額ではないように思える。しかし、アグリバンクはATM利用者が多い銀行の一つで、今回の引き上げは社会に大きな影響を与えるだろう」とコメントした。
アグリバンクのCEOのNguyen Thi Phuong氏はTuoi Treニュース（ユース版）に対し「弊社は12日よりも早く手数料引き上げを実施する可能性もあった。ATMのオペレーションの変更の際に多額の費用がかかった。オペレーションの変更に際し、新しいATM機械を導入してより多くの現金を受けつけて送金できるシステムを作ったのだ。現在、アグリバンクは支出額をこれ以上増やすことはできず、システム改善にかかった費用を補うために手数料の引き上げに踏み切ったのだ」と話す。
Phuong氏は「今回、手数料を引き上げることになるが、引き上げてもなおベトナム国立銀行の手数料3300ドン（約16.5円）を下回っている」と加えて、手数料の引き上げを正当化している。
同氏は「今回の引き上げは現在ATMからお金を引き出している銀行利用者に他の支払いサービスの利用を促すという狙いもある。モバイル決済サービスなど他の手段に切り替える人が増えれば、現金の利用者は減る」と話す。
2016年12月の時点でアグリバンクは既にベトナム最大の銀行だった。ロイター通信のデータによると、アグリバンクの総資産は1000兆ドン（約5兆円）に上るという。
この数か月間、ベトナム国内の銀行の多くで各種手数料の引き上げを実施している。
ベトコムバンク（Vietcombank）ではSMSバンキングの手数料を毎月8800ドン（約44円）から1万1000ドン（約55円）に引き上げた。ベトナム国際銀行（VIB）は以前無料だったいくつかのサービスを有料にした。
関連記事
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
