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ベトナム国内の主要空港、滑走路の劣化が深刻に
ハノイのノイバイ空港とホーチミンのタンソンニャット空港の滑走路の劣化が深刻になっている。原因は航空機の離着陸数が多く、滑走路に過剰負荷がかかっていることにある。
ベトナム交通運輸省はノイバイ空港とタンソンニャット空港を含むベトナムの空港運営会社であるベトナム空港社(ACV)に対し、至急滑走路を改修するよう指示した。
ACVは交通運輸省に対し、「タンソンニャット空港とノイバイ空港の滑走路は激しく劣化している」と状況を説明し、これを受けて交通運輸省がACVに滑走路を改修するよう指示を出したのだ。
また、ACVは「滑走路の表面にはひびが入り、劣化している状態だ。ノイバイ空港の滑走路『1B』の一部区間は雨季を中心に泥でぬかるんでしまうこともある」と説明している。
ノイバイ空港の滑走路は2003年より使用され、使用開始から20年間で1万500便が離着陸できるよう設計されている。しかし、現在に至るまですでに合計28万4200便が離着陸しているのが現状だ。
ACVは「2013年6月より使用されているタンソンニャット空港の滑走路『25R』と『07L』には10年間で5万5100便が離着陸できるよう設計されている」とコメントしている。
しかし、今年4月には離着陸数がすでに12万6000便を超え、当初の離着陸数を超えている。
ACVは交通運輸省に対し「このまま劣化した滑走路を使用し続けていると、離着陸時の安全が脅かされる恐れがある」と説明した。
劣化した滑走路の管理は国が管轄している。ACVが滑走路の改修を委託された場合、ACVは自社内の開発資金を使用できるという。
昨年のベトナム国内の空港利用者は9400万人に上り、2016年より16%増加した。
今年第1四半期にはベトナム国内の空港を利用した乗客数は昨年同期比8.6%増の1140万人、航空機が輸送した貨物は昨年同期比5.9%増の8万1000トンに上る。
空港利用者の増加を受け、現在、ノイバイ空港とタンソンニャット空港にはすでに敷地拡張が計画されている。
ノイバイ空港では敷地内の収容人数を2030年までに現在の2倍の5000万人に増加させるよう55億ドル(約6050億円)を投じて拡張工事を行う予定だ。一方、タンソンニャット空港では2025年までに空港収容人数を5000万人に増加させるよう拡張する予定だ。その際、新たに滑走路を建設する予定はないという。
ベトナムはDong Nai省に新たにLong Thanh空港の建設も計画中だ。同空港では2025年までにタンソンニャット空港が収容できるようになる人数と同じ6000万人~7000万人の収容が可能な設計だ。
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