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ベトナム、来年にも電気料金値上げか

2018年12月03日(月)00時00分 公開
ベトナム、来年にも電気料金値上げか

<ベトナム南部メコンデルタのCan Tho市で電線を修理する労働者の様子(写真提供:Reuters/Kham)>


ベトナム商工省とベトナム電力総公社(EVN)は2019年に電気料金の引き上げする予定だと発表した。


11月30日、国内最大の電力会社であるEVNが開催した会議で、ベトナム電力規制局のNguyen Anh Tuan氏は、同局の代理店は2019年の電気供給計画を策定していると話した。計画では今後の電気使用量増加の予測や水力発電所の水量の予測をもとに4つの状況が想定されている。


全ての状況では、石炭火力発電による総発電量が1億1600万キロワットまで増加すると予測されており、電気料金引き上げに圧力がかかっている。


Tuan氏は「2019年、我々は十分な電力供給があると保証することができる。しかし、発電機を拡張する期間は石油工場を稼働させなければならない。我々は計画を立てているが、消費者に対し、節電を呼びかけなければならない」と話している。


さらに、来年の予測では、水力発電所における貯水池の水量は著しく減少する可能性があり、ベトナムにあるガス田の供給量も減少する可能性もあるという。


それゆえにTuan氏はEVNの石炭火力発電所の建設を行っており、同所が供給できる燃料をもとに輸入を検討しているという。


会議の中でEVNのDinh Quang Tri氏は、電力供給量について、この先2年間の電力供給は十分であるが、問題は価格だと述べている。


Tri氏によると、水力発電所の電力供給量は約40億キロワット減少する見込みであり、EVNは石炭と石油による火力発電の供給量を増加させなければならないという。


Tri氏は、石油火力発電による1キロワットあたりの費用は約5000ドン(約25円)であるが、現在の家庭での電気料金は1キロワットあたり1720ドン(約8.2円)であり、この価格では利益にならないと主張している。

 

Tri氏は、EVNは来年の電気料金プランを4、5通り検討しており、すぐに提出される予定だ。2019年に電気料金が値上げするもう別の要因としては今年から石炭の価格が5%上昇したことが挙げられると話している。


同氏は「石炭費用は電力生産コストの大部分を占めており、電力事業に大きな圧力がかかる」と話している。


それに加えて、ベトナムでの電力需要はいまだに10%以上成長しており、一部の地域では需要が急騰しており、来年には価格に関するさらなる課題に直面する。Tri氏は家の屋根にソーラーパネルを設置することを提案している。


同氏の結論では、それぞれの家庭で3〜5MW発電することのできるソーラーパネルを設置した場合、日常生活を行うのに十分な電力量を発電することができるという。


Tri氏は「ソーラーパネル設置の促進は南部の一部の地域で起こる電力不足の問題を解決することができる」と述べており、政府に対しこの問題に関する規制をすぐに策定するよう求めている。それによってEVNはソーラーパネルに関する計画を作成することができ、消費者の家庭で設置するソーラーパネルの価格や技術基準を決めることができる。


現在、ベトナムでは電力需要のために水力発電と火力発電に大きく依存している。水力発電所はかなりの時間、稼働し続けており、石油のガスの貯蓄量は減少し続けている。来年、火力発電の割合は国の電力供給の48%以上を占める見込みだ。


アジアで最も経済成長の早いベトナムは、電力事業の発展に苦しめられている。


世界銀行のベトナム担当のOusmane Dione氏は、最近開催されたフォーラムで、ベトナムはエネルギー部門を発展させるために2030年までに投資額を1500億ドル(約17兆288億円)まで引き上げる必要があると述べている。


ロイター通信によると、同氏はベトナムでの電力需要は今後10年間で毎年約8%成長すると続けた。

 

出典:Vnexpress

 

 

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