ベトナム政府、タバコ税を引き上げか

2018年04月23日(月)00時00分 公開
ベトナム政府、タバコ税を引き上げか

 

木曜日、ベトナム保健省は情報通信省主催の喫煙防止に関する記者会見でタバコ税を引き上げる提案を出すことを発表した。

 

 

現在、タバコ税は70%に設定されているが、今回はタバコ1箱の購入につき、タバコ税の一律2000ドン(約10円)に設定することが提案されている。一方では2020年に施行予定の特別消費税に関する法案でタバコ1箱につき1000ドン(約5円)を課すことが提案されている。この法案では2020年にはタバコの値段の75~80%に増税、2021年には80~85%増税するという案も出されている。

 

今回の法案が施行されれば税収が年間6兆3000億ドン(約315億円)プラスになる見込みだ。増税に伴い男性喫煙者は3%減少し、喫煙が原因で早死する人も30万人減ることが期待されている。

 

 

記者会見で、ベトナム保健省のタバコ被害防止に関する機関の副所長であるPhan Thi Hai氏は「2015年にはベトナム人喫煙者は31兆ドン(約3100億円)をタバコに費やし、タバコが原因で発症した病気の治療には24兆ドン(約2400億円)を費やしている」と説明した。

 

 

専門家の多くは「タバコが低価格であるために喫煙者が広がってしまう」と考えている。

世界保健機関(WHO)の報告では毎年4万人のベトナム人が喫煙が原因で亡くなっているとされている。この数は数年後には7万人にまで増加することが予想されている。公衆衛生の向上を目指すNGO・NPO法人のHealthBridge Canadaのベトナム支部の署長Pham Thi Hoang Anh氏は「15歳以上のベトナム人男性の45.3%が喫煙者である。また、その内の56%が20歳になる前に喫煙を開始している」という。

 

2005~2006年にタバコの価格が2.2倍挙がった際にはベトナム国内での喫煙者の減少には結びつかなかったという。

 

 

ベトナムのWHO代表のNguyen Tuan Lam氏はVietnam Newsに対して「タバコ1箱に対して課される税の割合はベトナムでは35.6%だが、世界平均の56%と比べるとかなり低い。タイは73%、シンガポールは66%であり、ASEAN諸国と比べても低い。タバコ税が各国で10%増加したらタバコの消費は先進国では平均4%減少し、発展途上国では平均5%減少する予想だ。増税により貧困層や若者の喫煙率も減らすことができる」と語る。

 

 

タバコ1箱につき5000ドン(約25円)増税すると、ベトナム国内では1800万人が禁煙することが推測されている。タバコが原因で早死する人も90万人減らすことができ、税収も10兆700億ドン(約53億5000万円)増加することが見込まれる。

 

 

多くの研究でタバコには4000種類の化学成分が含まれており、そのうちニコチンをはじめとする200種類の成分は有毒で中毒性のあるものだとされている。

 

 

4月には国際的なヘルスケア機関のVital Strategyと連携して喫煙防止基金がメディアに向けてキャンペーンを始めた。キャンペーンでは喫煙が健康にもたらす影響を伝え、禁煙をするための啓発を行っている。

出典:VietNam News

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