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ホーチミン、歩道橋設置が進むも利用者増えず
ホーチミン市内では数十億ドン(約数百万円)の資金が投じられて歩道橋が建設されているが、実際に利用している歩行者が少ないという現状に直面している。歩行者は歩道橋を使わず、道路を横断する場合がほとんどなのだ。
現在、ホーチミン市内の約20箇所に歩道橋が建設されている。歩道橋の建設で交通量が多く事故のリスクが高い道の横断が減少することが期待されていたのだ。しかし、実際には歩道橋を利用している歩行者がほとんどいないという。利用者が増えない反面、歩道橋の設置個所は増え続けている。最近では新たに116億ドン(約5800万円)かけてGia Dinh公園にも歩道橋が設置された。他にも新たに2カ所で歩道橋が建設される予定だ。
しかし、歩行者にしてみれば、歩道橋は階段があり、使い勝手が悪い。そのため、横断歩道が近くにあれば歩道橋でなく、横断歩道を選ぶ人がほとんどなのだ。
歩道橋のほとんどは病院や公共施設の近くに建設されている。Tu Du病院付近の歩道橋には屋根があり、頑丈に作られている。しかし、これも道路の交通量が多いのにも関わらずほとんど利用されていないのが現状だ。道路にバイクや車であふれていても病院の患者も医者も歩道橋を利用していない。
一方、Oncology病院の歩道橋はバイクタクシーや露店で入口がふさがれており、使えない状況が続いている。
街を歩く人の多くが歩道橋を使うよりも横断歩道を使った方が便利で慣れているために、はやく移動できると実感しているようだ。
ホーチミン市交通局によると、昨年には1カ所につき40億ドン(約2000万円)から110億ドン(約5500万円)を投じて新たに6つの歩道橋が建設された。しかし、依然として利用者が少ない。とはいえ、ホーチミン市交通安全委員会の報告では年間約100人が道路を横断する際に事故で亡くなっていることが明らかになっており、歩道橋の必要性は高い。
今年の1月より、交通ルールを違反した歩行者への取り締まりが厳しくなっている。この取り締まりの強化は交通事故件数の減少を促すことが期待される。今回の取り締まり改正で新たな取り締まり対象は歩行者を含む道路の利用者全員になる。交通違反が原因の死亡事故や重傷者を出す事故を起こした場合、最大懲役15年の刑罰が下される。
しかし、交通事故の処罰の改正を知る市民は少ないため、交通違反の取り締まりに対する市民の認知度を高めていく必要がある。
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