韓国からベトナムへ入国者、隔離費めぐり空港で抗議

2020年10月02日(金)13時45分 公開
韓国からベトナムへ入国者、隔離費めぐり空港で抗議

9月30日午後、ソウルからホーチミンに到着した乗客100人以上がホテルでの隔離を拒否し、高額な隔離費用に対して抗議する出来事が発生した。

一部の乗客が一連の騒動をSNSでライブ配信などをしたことから、今回の出来事が拡散されたという。

 

隔離費用をめぐって抗議を行ったのは、仁川国際空港からホーチミン・タンソンニャット国際空港に到着したベトジェット航空(VJ)963便に搭乗していた乗客だ。

同便には158人が搭乗していたという。

 

ベトナムでは9月25日に半年ぶりとなるベトナムに到着の国際定期便が運航しており、今回のVJ963便は運航再開2便目となる路線だ。

 

158人の乗客全員が入国手続きを行ったが、その後、航空会社による搭乗前と到着後の隔離費用の説明が不透明であることから、100人以上がホテルでの隔離を拒否したという。

一部の乗客は、4名1室での隔離を希望したが、感染拡大防止の観点から認められなかったという。

抗議から数時間後、当局が介入し、乗客らはCan Gio区の集中隔離施設へと向かった。

 

同便に搭乗していたNguyen Thanh Nhanさん(49)はVNエクスプレスの取材に対して、ベトジェット航空が事前に隔離費用を明確に説明してなかったと話した。

 

「航空券を購入した時、ベトジェット航空はベトナム到着後に集中隔離施設かホテルのいずれかで隔離をしなければならないと説明していた。集中隔離施設の隔離費用は1日あたり12万ドンだと説明していたが、ホテルについては値段を説明していなかった。」とNhanさんは続けた。

 

しかし、出発日当日には仁川国際空港で、入国後にホテルでの隔離措置を受けることを誓約する書類への署名が求められたという。

 

同便に搭乗した別の乗客の証言によると、同便がタンソンニャット国際空港に到着した後に、ベトジェット航空の職員がホテルでの隔離費用は1日130万ドンだと説明したという。

しかし、その後、そのホテルの空室がないことから、1泊170万ドンか500万ドンのホテルしかないと説明を受けたという。

この乗客は、ベトジェット航空からの隔離費用に関する説明が不透明で、実際の隔離費用はほとんどの乗客の予算を超えていたと主張した。

 

南部空港当局のDoan Quoc Binh氏は1日の記者会見で、乗客158人全員が搭乗前に到着後のホテルでの隔離に同意していたが、実際にホテルでの隔離をしたの3人だったと明らかにした。

隔離費用に抗議していた乗客の中には、費用の低い集中隔離施設を使用したいことから、他の乗客にホテルでの隔離を拒否するよう説得する者もいたとBinh氏は話した。

さらに、Binh氏はSNS上で当時の様子のライブストリーミングや虚偽の投稿などに対して、ベトナムの航空業界のイメージを損ねる行動だったと苦言を呈した。

 

今回の一連の出来事には、ホーチミン市のCovid-19管理運営委員会が介入し、空港から45キロメートル離れたCan Gioの隔離施設を手配したという。

 

Binh氏は今回のVJ963便について、政府が手配した救援便ではなく、商用の国際旅客航空便であることから、乗客が自ら隔離先のホテルを登録しなければならないとしている。

 

ベトジェット航空のNguyen Thi Thuy Binh氏は、航空機が離陸する前に、同社は全ての乗客に対して、隔離先のホテルと集中隔離施設のリストを発表していたとしている。その上で、乗客はホテルでの隔離に合意する書類に署名していると主張した。

 

当初の説明より高い金額の隔離先が用意されたとの乗客からの苦情についてNguyen Thi Thuy Binh氏は、観光局からの指導により、航空会社は明確なホテルの宿泊料を公表することができず、おおよその金額しか伝えることができないと話した。

 

観光局のNguyen Thi Anh Hoa氏は、ホーチミン市は10軒のホテルを有料隔離施設として指定しており、合計部屋数は1000室にものぼると話した。

有料隔離施設の隔離費用は1日120万ドン〜500万ドンだという。

 

 

 



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