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ベトナム:ワクチンツアーの販売開始、隔離別で約21万円
ベトナムの旅行会社「ホンノックハ・トラベル(Hong Ngoc Ha Travel)」が、アメリカでの新型コロナウイルスのワクチン接種を目当てにした「ワクチンツアー」を開始した。
同社はホーチミン1区に本社を置いており、ベトナム国内でワクチンツアーを提供するのは同社が初。
ワクチンツアーは高所得者層をターゲットに販売されるという。
アメリカでは、ニューヨークなど一部の州で接種時に居住地を問わないため、ワクチン接種を観光客に提供する動きが広がっている。
ワクチンツアーは8日間で費用は4500万ドン(約21万円)程度。
費用にはホーチミン市からニューヨークやロサンゼルスなどへの片道航空券、3つ星ホテルの宿泊、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)1回分の接種が含まれているという。
ジョンソン・エンド・ジョンソン社製のワクチンは、不活化した風邪ウイルス(アデノウイルス)にスパイクタンパク質を作る遺伝子を組み込んで体内に入れることで抗体を作らせる仕組みで、接種は1回で済む。
ホーチミンを拠点にする別の旅行会社「Fiditour」も同様にアメリカへのワクチンツアーの販売を計画しているという。
同社でマーケティングを担当するTran Thi Bao Thu氏は、ワクチンツアーの計画について、ビザの取得や接種後の帰国を確実なものとするため、実現可能な計画を慎重に立てているとした。
同社によると、新型コロナウイルスによる商用国際旅客便の運休で、多くの人が帰国便についての心配をしているという。
そのため、同社では帰りの航空券、入国後の隔離・検査に関わる費用などを含めたパッケージを販売する方針。
費用は1億7000万ドン(約80万円)程度になる見込み。
ベトナム観光協会のVu The Binh副会長によると、現段階でベトナム政府はアメリカへのワクチンツアーの販売を禁止しておらず、帰国については保健省の定めるガイドラインを遵守しなくてはならないという。
ワクチン接種に限らず、観光でアメリカに行く場合、アメリカ行きフライトの出発3日以内に発行された陰性証明書を書面または電子情報で航空会社に提示することが義務付けられている。
アメリカでは、新型コロナウイルスにより落ち込んだ経済を活性化するために、ワクチン接種を提供することで観光客を誘致する動きが出ている。
また、アメリカではすでに必要以上のワクチンを確保しており、余った分の活用策を見出さなければならないという背景もある。
特にニューヨーク市では、タイムズスクエアといった観光名所に仮設の接種会場を設け、ジョンソン・エンド・ジョンソン社製などのワクチンを接種した人には、地下鉄など鉄道が7日間無料となる乗車券の配布も行っている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。