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中国のロックダウンがベトナム企業に与える深刻な影響
〈写真:VnExpress〉
中国政府のゼロコロナ戦略に伴うグローバルサプライチェーンの混乱により、ベトナムのビジネスセクターにも影響が波及している。
多くのベトナム企業は、長年の問題であり、パンデミック中にさらに悪化している中国市場への依存度を下げる方法を模索している。
ホーチミン市クチ郡に工場を持つトラック製造・組立会社は、中国の港の混雑により、自動車部品・コンポーネントの1週間以上の出荷遅延を余儀なくされている。
深セン市や東莞(とうかん)市など製造業の輸出拠点で新型コロナウイルスが発生し、工場機能の麻痺が続いているため、中国の主要港の外ではコンテナ船の列が日に日に長くなっているという。
今回のロックダウン以前は、同社では、船便で送った貨物を受け取るのに通常約35日のところ、現在では45日もかかっている。
しかし、陸路や列車での輸送が困難な現状では、船便が唯一の選択肢であることに変わりはない。
今年に入ってから既に2回ほど出荷が遅れており、その都度、パートナーとの再交渉を余儀なくされている。どちらの出荷も、約20本のコンテナで、合計金額は100万ドル(約1億2000万円)以上だった。
顧客の理解がなければ、契約の補償が発生していた可能性が高いという。
「Hai An Transport and Loading Company」の会長によると、1万5000~1万6000TEU(海運業界で20フィートコンテナを表すのに用いられる計測方法)の貨物船で中国からヨーロッパへ商品を輸送する場合、輸送時間は55日から100日に増加している。
中国の主要港は開港しているが、港の混雑は悪化するばかりで、多くのコンテナ船は遅れを避けるために航路を変更している。
同社によると、深センの塩田国際コンテナターミナルの混雑が最もひどいという。
内燃機関部品の輸入を専門とする会社の代表によると、輸送時間の増大に伴い、様々な商品の価格が上昇傾向にある。
多くの企業は物資の不足だけでなく、輸送コストの高騰も懸念している。
パンデミック前は、中国の港からホーチミン市のカットライ港まで40フィートコンテナの輸送価格は約1100ドル(約13万4000円)だったが、現在は2500〜3400ドル(約30万〜41万円)にまで膨れ上がっている。
また、カットライ港から中国に送る場合は、9000ドル(約110万円)にもなり、以前の5〜6倍にもなっている。
最悪の場合、新型コロナウイルスの影響が原因で中国から荷物が返送され、コストが倍増する可能性もあるという。
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