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洋上風力発電産業の発展に向けたベトナムの課題

2022年06月16日(木)13時49分 公開
洋上風力発電産業の発展に向けたベトナムの課題

〈写真:VnExpress〉

 

専門家や業界関係者によると、洋上風力発電の開発努力は不透明な規制、低価格、不十分な送電網によって妨げられている。

 

2021年〜30年までの電力開発マスタープランVIIIでは、2030年までに洋上風力発電の容量を7000メガワット(MW)にすることが想定されている。

 

しかし、コングロマリットT&Tグループのグエン・ティ・タイン・ビン副社長によると、曖昧な規制が政府の目標達成の最大のハードルになっている。

 

洋上風力発電所の政策的枠組み、建設ロードマップ、価格メカニズムはまだ作成されておらず、具体的で明確な指示も不足している状態である。

 

洋上風力発電所は通常、商業運転開始までに6〜9ヶ月かかるため、仕組みが不明確な場合、投資家にとって大きなリスクとなる。

 

ビントゥアン風力・太陽エネルギー協会のブイ・ヴァン・ティン会長は、もうひとつの問題であるベトナムの電力網について指摘する。

 

ベトナムの再生可能エネルギー用の送電網はすでに過負荷状態であり、これ以上の供給の恩恵を受けることができない。

 

目標とする負荷に対応するように電力系統の改良を行うには膨大な投資が必要となる。国営電力会社のEVNは、再生可能エネルギーを赤字で買い取っているため、投資を行う余裕
がない。

 

一方、新たに改正された電気事業法では、民間投資家による送電網への出資を認めているが、実施に関する具体的な指示はない。

 

昨年10月、産業省は風力発電事業に対する固定価格買取制度(FIT)の優遇価格を停止した。

 

現在、再生可能エネルギー価格の入札メカニズムについての検討を進めている。しかし、ビン氏は、投資家と市場の双方が損害を被ることになるとして、価格入札を進めることに警告を発した。

 

洋上風力発電はベトナムでは比較的新しい分野であり、一部の投資家はテストランを考えているとみられる。今回の入札は市場を混乱させ、投資家は落札後に没収を決める可能性もある。

 

Global Wind Energy CouncilのMark Hutchinson氏によると、初期段階の入札で3000MWの洋上風力発電を導入が完了した国はなく、英国、オランダ、台湾のように投資家は入札開始までにバッファータイムを持つ必要がある。

 

同氏は最初の4000MWをFIT価格で提供し、次の3000MWは入札で価格設定することも可能だと提案する。

 

また、ベトナム海・島管理局のグエン・タイン・ユエン氏は、洋上風力発電への投資を希望する企業の数が急増していることを指摘する。

 

この1年半で35社が風力発電所建設のために41箇所の調査を依頼しており、以前の3社から急激に増加している。

 

IEVNのグエン・マイン・コン氏によると、北部で22、南部で74の洋上風力発電プロジェクトが登録されており、設計容量は合計15万6000MW以上となる。

 

これは政府の目標である7000MWを大きく上回っている。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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