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ベトナムの映画規制は不明確、クレヨンしんちゃんは13歳以上が対象
<写真:VnExpress>
多くの映画制作者は映画内の性的な描写や、視聴者の年齢による映画の分類が明確でないことに困惑している。
5日に文化・スポーツ・観光省主催のワークショップがホーチミン市で開催され、映画業界の多くの著名人から「ベトナムのガイドラインには具体的な規定がなく、多くの欠点がある」として映画の年齢別検閲について疑問の声が寄せられた。
全年齢向けに分類される「P」の映画はヌードがないことが条件とされているが、同市映画協会のドゥオン・カム・トゥイ会長は、「女性の上半身はヌードとされるが、母親が授乳するシーンはヒューマニズムや芸術性がある。このようなシーンを13歳以下の観客に禁止するべきなのか」と指摘する。
シネマコンプレックスCJ&CGVのコンテンツディレクターであるグエン・ホアン・ハイ氏は、人気アニメ「クレヨンしんちゃん」が少年がパンツを脱いで尻を出すシーンがあるとして13歳以上を対象とする「C13」に制限された際には驚きの声を上げた。
ヌードの規定について、より明確で具体的なガイドラインを設けるべきである。また、映画からセックスシーンが検閲で排除されることについても多く語られた。
ベトナムの検閲はセックスシーンが「芸術的」で「誠実な愛情」を示すものであることを要求しているが、同市演劇映画大学のファン・ビック・ハー前校長は、この基準はあまりにも抽象的だと指摘する。
映画製作者が判断しやすい様に分類基準は抽象的ではなく、測定可能であるべきだという意見が寄せられている。
「T13」制限では、映画内のセックスシーンについて「あまりにも定期的に、あまりにも挑発的に」見せてはならないとされているが、許される頻度とは何か、「定期的」という言葉はどう理解するべきかが不明確である。
18歳未満が対象外である「T18」に認定された映画は、「不快な刺青」のあるシーンがあってはならないが、規定には何が不快なのかが明記されていない。
現在、映画の分類には5つのカテゴリーがあり、13歳未満の観客には親または保護者の同伴を義務づける「K」が追加されているが、どの様な誰が「保護者」となるのかは明確ではない。
また、多くの出席者が年齢による分類はテレビとOTT(オンライン)プラットフォームにも適用が必要であり、セックス、暴力、冒涜など、分類の具体的な理由を表示することを提案した。
映画局のヴィー・キエン・タイン局長によると、起草委員会は代表者のコメントに基づいた改正映画法の実施を導くための回覧のガイドラインを作成し、11月に政府に提出して承認を得る予定である。
文化・スポーツ・観光省法務局のレー・タイン・リエム局長は、映画製作者が自身の映画を自己分類し、違反の可能性がある場合には責任を負えるようにするとして、起草委員会が可能な限り明確な基準を設定することを約束した。
国会は6月に映画法改正を承認しており、改正法は来年1月1日に施行される。
2006年の法律に加えられた変更点は、詳細な描写、画像、音声、台詞、暴力、拷問などで暴力や犯罪行為を扇動する映画の禁止などである。
ベトナムで撮影を行う外国人映画制作者は、ライセンス申請時にベトナム語で脚本の概要と国内で撮影する内容の完全な脚本を提出する必要がある。
認証規制を守らずに観客へ規定外の映画を上映した配給会社や映画館には厳しい罰則が科される。
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