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ベトナムが外国人観光客の目標達成に失敗した理由

2022年12月22日(木)13時20分 公開
ベトナムが外国人観光客の目標達成に失敗した理由

<写真:VnExpress>

 

専門家はベトナムが2022年の観光目標達成に失敗した理由として、厳しいビザ政策や準備不足、サービスの質の低さを指摘している。

 

ベトナムはパンデミック後に国際観光を完全に再開した最初の東南アジア諸国の1つであったが、早期再開の恩恵には預かれず、2022年の外国人観光客数は目標500万人の7割程度にとどまる予想である。

 

一方で、タイやシンガポール、インドネシア、マレーシアといった近隣諸国は既に年間目標を達成している。

 

多くの専門家がベトナムの煩雑なビザ政策が外国人観光客のベトナム再訪を阻む大きなボトルネックになっているとして指摘する。

 

ベトナム観光諮問委員会(TAB)のクリス・ファーウェル氏によると、ビザ申請は非常に困難で、正式なビザ申請料は25ドル(約3300円)であるにもかかわらず、企業による保証や付与サービスとして200ドル〜500ドル(約2万6400〜6万6000円)が必要になることもあるという。

 

現在は24カ国に対して15〜30日のビザ免除があり、チリ人は90日、その他80カ国へは1ヶ月のシングルビザが発給されるが、パンデミック前の3ヶ月マルチビザは復活していない。

 

観光の主要な競争相手であるタイは最大90日の滞在で65カ国のビザを免除しており、他の東南アジア諸国は最大20年の滞在が可能な「ゴールデンビザプログラム」を開始している。

 

また、パンデミックの影響を受けたレイオフによる人材不足や閉鎖期間中に老朽化したインフラも外国人に魅力的な旅行環境を提供するための大きな障害として挙げられている。

 

観光研究者のグエン・ドゥック・チー氏によると、90%以上の観光サービス施設がパンデミック後に事実上ゼロからスタートしなければならず、観光セクターは人材とインフラをパンデミック前の水準に戻すために、多くの時間と資金を必要としている。

 

11月に発表されたベトナムホテル協会の報告書によると、ベトナムの観光セクターには2019年に約40万人の労働者がいたが、パンデミックによって半数近くの労働者が離職したため、現在は5つ星ホテルで1部屋あたり平均1人のスタッフしかいない。

 

外国人観光客不足によって30〜40%の接客施設がまだ再開していないことも報告されている。

 

中国や日本、台湾、ロシアの主要市場はパンデミック以前に入国者の半分以上を占めていたが、今年の第3四半期末になってもまだ完全に再開していないなどの外的要因もある。

 

また、低品質の観光サービスも観光産業の大きな課題となっている。

 

メコン・ラスティック・ツーリズム社のグエン・ゴック・ビック代表は、現在の観光地は高級ホテルの建設にばかり力を入れており、新しい観光商品の不在を無視していると指摘する。

 

ホーチミン市やハノイ市などの大都市には平凡なナイトライフ・シーンがあるだけで、観光客の消費を呼び込むために必要な新しい観光サービスも不足しているという。

 

パンデミック発生前年の2019年には、前年比20%増である外国人観光客1800万人を記録していたが、今年は500万人の目標を超えることも難しい状況である。

 

残念な数字に悩まされる観光業界は、2023年の外国人観光客数をわずか800万人にするという目標を掲げている。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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