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ベトナムの銀行セクター、上級職以上の女性割合に課題
<写真:VnExpress>
ベトナムの銀行セクターでは多くの女性が活躍しているが、上級職に就く女性が非常に少なくなっている。
国際金融公社(IFC)とベトナム国家銀行(SVB)が18行を対象に行った調査「Mind the gap: Getting more women into leadership in Vietnam's banking sector」によると、女性従業員は全体の68%を占めているが、60%が一般社員であり、33%が上級管理職、26%が上層職であることが明らかになった。
IFCのベトナム・カンボジア・ラオス担当カントリーマネージャーであるトーマス・ジェイコブス氏は7日のプレスリリースで、「ベトナムの銀行は他国よりも女性比率が高いが、調査によって女性が指導的地位に就くための実践的なステップには課題があることが明らかになった」と述べている。
同調査によると、ベトナムの銀行セクターにおける女性の参画は中間管理職以降に減少し、中間管理職と上級管理職の間では女性割合が21%ポイント低下しているという。また、中間管理職への昇進では男女がほぼ同等であるのに対し、上級管理職への昇進では女性の割合が3分の1以下となっている。
約90%の従業員が「自組織で採用されるチャンスは女性も男性も同様」と回答したが、あらゆる階層の女性が「トレーニングや能力開発、キャリアアップの機会へのアクセスが少ない」と回答した。
実際にベトナムの銀行セクターでは、次の職務に就くためのトレーニングや学習の機会、重要なキャリアアップの機会を得ることができる可能性が、男性よりも10%ポイント低いことが明らかになっている。
また、銀行の従業員約4万人へのアンケートと上級・中級管理職へのインタビューに基づき、女性がワークライフ・バランス・サポートの充実を要望していることも判明した。
IFCの東アジア・太平洋地域ディレクターであるキム・シーリム氏によると、「男女バランスが取れた取締役会やリーダーシップ・チームを持つ組織」は、「リーダー職に女性がほぼ不在か不在の組織」よりも、良好な業績や豊富なイノベーション、多様なチームがあり、従業員エンゲージメントも高いという。
同氏は「女性のトップが多い組織は社会や環境、ガバナンスへの配慮や透明性にも配慮している」と指摘する。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。