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大量に密輸された廃棄鶏肉、ベトナム養鶏セクターに影響
<写真:Tuoi Tre>
ベトナム畜産協会(VIPA)によると、毎月数万トンの冷凍廃棄鶏がベトナムに密輸され、現地の養鶏セクターを不利な状況に陥れているという。
廃棄される鶏は主に卵を産めなくなった鶏や先天性の異常や病気を持つ鶏であり、通常は多くの国で動物飼料に加工されている。
同協会は17日、ファム・ミン・チン首相と関係省庁に対し、ベトナム国内の鶏肉部門が直面している障害を取り除くための解決策を提案する文書を提出した。
同協会は他国と国境を接する地域、特に中部と南部の地域で、同国への鶏肉製品の違法輸送と取引が依然として横行していると断言している。
廃棄鶏肉が密輸されることで、鳥インフルエンザウイルスや危険な感染症がベトナムに伝染するリスクが高まり、現地の養鶏部門に深刻な影響を及ぼしているという。
また、鶏の足や頭、首、手羽先、内臓、内臓のない冷凍鶏といった低コストの鶏肉副産物が大量にベトナムに輸入され続けている。
こうした状況が制御されなければ、同国の鶏肉部門は更なる困難に直面し、消費者の健康が危険に晒されることになる。
同協会は農業農村開発省が公安省と国防省、地方と連携して国境を越えた違法な家禽製品の輸送と取引に関わる個人や組織を防止し、厳しく対処するための検査を定期的に開始することを提案した。
同協会によると、ベトナムの家畜輸入に関する規制は他国と比較して不明瞭で非効率的である。
養殖動物の赤身を促進し、食物変換効率を高めるために使用される動物飼料添加物のラクトパミンや血中の成長ホルモン濃度を高めて動物の成長を促すことができるシステアミンは、がんを引き起こすリスクがあるとして、2014年からベトナムを含む世界160カ国・地域で使用が禁止された。
しかし、ベトナムはこの2つのホルモンの使用を認めている国から、毎年大量の豚肉と牛肉、鶏肉を輸入している。
一方、ベトナム企業は輸出先国の厳しい条件をクリアしなければならない。ベトナム税関総署の統計によると、同国の鶏肉輸入量は過去5年間継続的に増加しており、同国内で消費される鶏肉の総量の20〜25%を占める。
同協会はベトナム国内企業や農家にとって健康で公正な環境を作り、消費者の健康を害さないために、ラクトパミンとシステアミンの使用を認めている国からの肉製品輸入を禁止するように政府へ提案した。
また、同協会は農業農村開発省をはじめとする関係省庁に対し、地域の生産と消費者の健康を守るための非関税措置の導入を提案している。
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