おすすめのプロモーション
27行中25行で不良債権が増加、信用の質が低下
<写真:tuoitre-vn>
2024年上半期におけるベトナムの銀行業界では、27行中25行が不良債権の増加を記録した。この状況は経済の困難が続く中で、信用の質が全体的に低下していることを反映している。
第2四半期末時点で、ベトナムの銀行業界全体の不良債権残高は約242兆ドン(約14兆1712億円)に達し、前年末比で22%増加した。また、不良債権比率も上昇傾向にあり、第2四半期には2.22%となり、前年末の1.96%から顕著な増加を示している。
特に不良債権が急増した銀行として、Bac A Bank、VietABank、LPBank、Vietinbank、Vietbankなどが挙げられる。Bac A Bankでは、不良債権が前年同期比で65.3%増加し、1兆5130億ドン(約88億6718万円)に達した。
VietABankでも、同期間で52%以上の増加が見られた。また、ベトナムの大手国営銀行であるVietinbankでは、不良債権が48%増加し、24兆1650億ドン(約1416億1990万円)に達した。
小規模銀行では、資産の質の低下が特に顕著であり、NCB、Bac A Bank、SaigonBank、Vietbankなどは、問題債権の新規発生が他行に比べて高い水準にある。
特にリテール部門や中小企業向けの貸出でリスクが高まっている。また、大手国営銀行では、VietinbankやBIDVが建設・不動産関連の貸出で問題債権の増加が見られる。
一方、一部の大手銀行は、VAMC(ベトナム資産管理会社)債券の処理や大口顧客の債務整理を通じて、不良債権を減少させている。例えば、VPBankやMBBankがその代表である。
2024年後半には、経済環境の改善や低金利政策、企業支援策が奏功し、銀行の資産の質と収益性が安定する可能性があると見込まれている。
しかし、小規模銀行は、流動性リスクに対する脆弱性が高まる可能性があり、引き続き注意が必要である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。