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ホーチミン中心部の小売スペース、稼働率はほぼ100%
<写真:doanhnghieptiepthi.vn>
ホーチミン市中心部の小売スペースは稼働率がほぼ100%に達し、新規供給がない中で賃貸需要が高まっているため、空きスペースはますます希少となっている。
不動産コンサルティング会社Avison Young Vietnamの最新報告によれば、1区に位置するRex ArcadeやMPlaza Saigon、Times Square、Terra Royalといった高級ホテルの小売エリアはすべて満室状態であり、空きスペースは存在しない。
同様に、高級ショッピングモールであるDiamond Plaza、Saigon Center、Vincom Center Đồng Khởiなども同じ状況にある。
ホーチミン市全体の小売スペース供給量は第3四半期時点で約150万㎡に達し、その75%は郊外に集中している。
一方、1区中心部では新規供給がほぼ見られない状況が続いているという。
Avison Youngのデータによれば、1区中心部の小売スペース賃料は1㎡あたり月額275~300ドル(約4万2870〜4万6765円)であり、Savillsの調査では1区および3区の主要商業施設の1階賃料の平均が1㎡あたり230ドル(約3万5850円)とされ、前年同期比で2.7%上昇している。
1区の商業施設は多くの有名ブランドが市場参入時に真っ先に選ぶロケーションであり、スペース確保の競争が非常に激しい。
一部のブランドは空きスペースを確保するために長期間待機する必要がある状況となっている。
例として、高級ファッションとコスメのLongchampやLush、玩具ブランドPopmartが、魅力的な条件を提示された郊外の物件を選ばず、1区のショッピングモールに初店舗を構えたケースが挙げられる。
市場調査会社CBREのデータでも、過去3年間、ホーチミン市中心業務地区(CBD)で新たな小売プロジェクトが実施されていないことが示されており、10月時点で市全体の小売スペース供給量は約120万㎡で、中心部はその10%未満にとどまる。
中心部のプロジェクト不足に加え、土地開発余地の減少により、供給不足は今後も続く見通しである。
1~2棟の新規商業ビルが運用開始予定であるが、これらもすでに予約済みであり、1区やその周辺で新たに小売スペースを確保するのはさらに困難になると予想される。
供給不足によって高い賃料水準が維持されているが、同時に小売スペースの顧客体験が新規プロジェクトに比べて劣るとの課題も指摘されている。
その結果、大規模なスペースを必要とするファッションや飲食、ライフスタイル系のブランドが、郊外プロジェクトへの進出を増やしつつある。
CBREによれば、小売不動産賃料は今後も高止まりする見込みであるが、市場が飽和状態に近づき、小売業界がさまざまな課題に直面しているため、大幅な上昇は見込まれない。
中心部に位置する優良物件は引き続き需要が高い一方で、新規プロジェクトの不足は市場全体の発展に影響を及ぼしている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。