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サムスンベトナムの4工場、利益が約10億ドル減少
<写真:znews.vn>
韓国のサムスン電子が発表した第3四半期の財務報告によれば、ベトナム国内の4つの主要工場の利益が大幅に減少した。
これらの工場は1~9月の9カ月間で453億ドル(約6兆7851億7500万円)の収益を記録したが、利益は前年同期比24%減の29億ドル(約4472億5547万円)にとどまった。
北部のタイグエン省とバクニン省、南部のホーチミン市にある4工場は、サムスン全体の売上高の4分の1以上を占める重要な拠点である。
しかし、2024年の利益率低下が顕著で、特にスマートフォン製造を担うサムスン電子ベトナム・タイグエン(SEVT)では、売上高がわずかに1%増加したが、利益は13%減少した。
バクニン省の2工場であるサムスン電子ベトナム(SEV)とサムスン・ディスプレイ・ベトナム(SDV)でも利益の減少が続き、SEVは売上高が-11%の121億ドル(約1兆8661億8300万円)、利益が-19%の9億ドル(約1388億700万円)となった。
SDVでは売上高が-6%の107億ドル(約1兆6442億3641万円)、利益が-42%の4億ドル(約642億6735万円)となった。
一方、ホーチミン市のサムスン電子ホーチミン・コンプレックス(SEHC)は、売上高が13%増加して37億ドル(約5664億6554万円)となったが、利益は45%減の1億ドル(約153億1000万円)にとどまった。
サムスンは現在、ベトナム最大の海外直接投資企業として、総投資額が約230億ドル(約3兆5407億9301万円)に達している。
同社は今後も年間約10億ドル(約1531億円)の追加投資を計画しており、特にディスプレイや電子部品の製造拡大に注力する。
9月にはバクニン省で18億ドル(約2755億8000万円)規模の新プロジェクトが発表された。
しかし、サムスン全体では半導体部門の不振が大きな課題となっている。第3四半期には同部門の利益が前四半期比40%減少するなど、収益基盤に大きな影響を与えている。
この状況を受け、同社は年内2度目となる半導体部門の経営陣再編を実施した。
サムスンの李在鎔(イ・ジェヨン)会長は最近、同社の将来に対する「深刻な懸念」を初めて公に認めた。
同会長は「現在の困難を乗り越え、新たな成長の道を模索する」と強調する一方で、半導体部門の競争力低下が人工知能(AI)向け先端チップ開発競争への対応を遅らせる可能性があるとの危機感を示した。
サムスンベトナムの業績悪化は同社のグローバル戦略の転換点を迎える兆しとも言え、今後の動向が注視される。
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