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ベトナム観光需要拡大、コスト削減を優先
<写真:vietnamplus.vn>
ベトナムの観光需要は2025年に向けて引き続き増加すると予測されている。ただし、旅行者の多くがコスト削減を優先し、特に宿泊費の節約を重視していることが、オンライン旅行予約プラットフォームAgodaの調査から明らかになった。
Agodaによると、2025年には90%のベトナム人旅行者が2024年と同水準またはそれ以上の旅行予算を計画している。
そのうち29%が予算を増加させる予定で、61%は現状維持を選ぶ見込みである。また、86%が旅行回数を2024年と同等または増加させる意向を示しており、旅行回数を減少させると回答したのはわずか14%にとどまった。
特筆すべきは、約40%の旅行者が2025年に海外旅行を計画している点である。さらに、「新しい年に新しい目的地を」という意識が広がっており、調査対象者の94%が新たな場所を探索したいとの意向を示した。
一方で、ベトナムの市場調査会社Cimigoによる最近の報告では、多くの消費者が家計を重視し、不要な支出を削減していることが示されている。大規模な支出を先送りする傾向があり、必需品への支出に集中しているという。
しかし、Agodaの調査は、こうした節約志向が旅行への熱意を抑えることはないと指摘する。特に家族や友人との旅行は精神的な価値が高いと認識されており、多くの旅行者が重要な経験として予算を割く意思を示している。
調査によれば、旅行の意思決定に最も大きな影響を与える要素は予算であり、55%がこれを最重要視している。宿泊費用に関しては、64%が1泊の宿泊費を640万ドン(約3万7558円)未満に抑えたいと考えているという。
人気の宿泊施設タイプとしては、88%がホテルを選好し、続いて高級リゾートやブティックホテルが42%の支持を集めた。これにより、コストパフォーマンスを重視しつつも快適な滞在を求める傾向が浮き彫りになった。
Agodaベトナム支社のヴー・ゴック・ラム氏は「財政的制約がある中でも、ベトナム人旅行者は家族や友人との体験に価値を見出している」と述べた。さらに、旅行者はより意味のある体験を求め、探索型の旅行や高い付加価値を提供する旅程に関心を寄せているという。
ホーチミン市観光協会の副会長、カオ・ティ・トゥエット・ラン氏によると、多くの家庭が毎年一緒に旅行することを重要視しており、目的地の選択は予算に応じて柔軟に行われている。旅行が年間の固定的な支出項目と見なされつつある現状を指摘した。
ラン氏は「以前の世代は勤勉に働くことを優先し、旅行を楽しむことを考えることは少なかった。しかし、近年ではその傾向が変化し、家族と一緒に旅行を楽しむ文化が形成されてきている」と述べ、ベトナム人の旅行観の進化を強調した。
ベトナム人旅行者は財政的な制約がある中でも旅行を重視し、コスト削減と価値のある体験の両立を目指している。旅行先の選択や予算の最適化が重要な課題となる一方で、観光需要の拡大は今後も続く見通しである。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。