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ベトナムのチン首相、GDP成長率「二桁」達成を目標
<写真:xaydungchinhsach.chinhphu.vn>
ベトナムのファム・ミン・チン首相は、2025年の国内総生産(GDP)成長率を二桁に引き上げるという野心的な目標を掲げ、各省庁や地方自治体に対して強い決意と努力を求めた。
この目標は、国会が設定した成長率7%以上の基準を大幅に上回るだけではなく、政府が従来掲げていた8%の目標すら超えるものである。
チン首相は二桁成長の達成が困難であることを認めながらも、これを2026~2030年の経済加速に向けた「新たな時代への足掛かり」と位置付けている。
目標達成のためには、マクロ経済の安定維持、インフレ抑制、大規模な収支バランスの確保が鍵となると強調している。
国際機関の予測によれば、2025年のベトナムの成長率は6.1%~6.6%と見込まれ、地域内で高い水準の成長が期待される。
しかし、二桁成長を達成するためには、投資、消費、輸出といった従来の成長エンジンのさらなる強化と革新が必要である。
この目標を実現するため、チン首相は複数の具体的な施策を打ち出している。
まず、公共投資の加速が重要視されており、年初から公共投資資金の迅速な執行を徹底し、大規模インフラ事業を積極的に推進する。
特に、ロンタイン国際空港の完成や高速道路の整備を優先課題とし、2025年までに3000km、2030年までに5000kmの高速道路建設を目指している。
次に、外資誘致と産業促進の分野では、高付加価値産業への海外直接投資(FDI)の誘致を強化する計画である。
電子、半導体、AI、再生可能エネルギーなどの分野が重点対象となる。同時に、製造業や農業技術、物流といった中核産業の競争力を向上させる政策が策定される見通しである。
また、地方自治体の役割強化にも力が注がれる。大都市や経済牽引地域には、他地域を上回る成長率を達成する責務が課される。
さらに、自由貿易区の設立を進め、地方の経済発展を促進することで、全国的な成長を後押しする。
さらに、新興分野の育成が重要な柱となる。サーキュラーエコノミー(循環型経済)の推進政策を2025年第1四半期中に策定し、科学技術分野への投資を拡大する方針である。
特に、スマートインフラやIT関連分野の拡充が目指されている。
最後に、資本市場の活性化も大きな課題である。不動産市場、株式市場、企業債券市場の流動性を高め、国内資本の効率的な活用を図ることで、経済全体の活力を向上させる。
チン首相はまた「制度改革と政策整備が経済成長の原動力であり、すべてのボトルネックを解消する鍵」と述べ、政府機関に対して規制強化と新たな成長空間の創造を両立させる法整備を求めている。
このような強気な成長目標は、国内外の投資家や経済界に対し、ベトナム政府の経済発展にかける意気込みを示すものである。
この目標が実現されれば、ベトナムは地域における経済リーダーとしての地位を一層強固なものにし、持続可能な発展に向けた重要な一歩を踏み出すことになる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。