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タイへの旅行費が高騰、依然として人気の理由

<写真:60shomnay.vn>
タイへの旅行費用が上昇する中でも、同国は依然としてベトナム人観光客にとって最も人気のある渡航先となっている。タイ国政府観光庁(TAT)の統計によれば、2024年にタイを訪れたベトナム人観光客は約98万人に達し、国際観光客の中でも大きな割合を占めた。
2024年にタイ旅行の費用は前年と比較して大幅に上昇した。航空券代、ホテル宿泊費、タイバーツの為替レートの上昇が、観光客の負担を増大させている。
ハノイ〜バンコク間の往復航空券は15~25%値上がりし、従来約250万ドン(約1万5000円)で購入可能であった航空券が300万ドン(約1万8000円)以上に高騰した。また、ホテル宿泊費も変動が大きく、特に4~5つ星ホテルの料金は30%前後上昇しており、中級・格安ホテルでも10~15%の値上げが見られる。
さらに、タイバーツの為替レートも影響を与えている。2023年には1バーツ=690~710ドン(約4.14~4.26円)であったが、2024年には一時780ドン(約4.68円)にまで上昇した。これにより、食事や買い物、娯楽にかかる費用が増加した。
旅行費用の高騰にもかかわらず、タイが依然としてベトナム人観光客に人気の渡航先である理由として4つの点が挙げられる。
他国と比較したコストの優位性があり、東アジアの主要観光地である韓国や日本と比べると、タイの旅行費は依然として手頃である。旅行会社によれば、通常のタイ旅行である5日間のツアー費用は500万~900万ドン(約3万~5万4000円)で、旧正月や祝日期間は900万~1200万ドン(約5万4000~7万2000円)に上昇する。
一方、韓国や日本へのツアー費用は2000万~3000万ドン(約12万~18万円)と、タイ旅行と比べて大幅に高額である。
地理的な利便性と交通インフラとして、ベトナムとタイは地理的に近く、飛行時間は約1.5~2時間と短い。また、タイ国内の交通インフラが整備されており、鉄道やバス、タクシーなどの移動手段が充実している点も観光客にとって魅力的である。
文化と食の親和性として、タイの文化や食事はベトナム人にとって馴染みやすく、現地の料理や伝統行事を楽しめる点が人気の要因となっている。バンコクやプーケット、チェンマイなどの観光都市では、ショッピングやナイトマーケットが充実しており、多くのベトナム人観光客が訪れている。
TATのデータによれば、ASEAN諸国の中でベトナム人観光客の一人当たりの支出額は、ミャンマーに次いで2番目に高い。
また、柔軟なビザ政策と直行便の充実があり、タイ政府は観光促進のため、ビザ取得手続きを簡素化している。さらに、ベトナムからの直行便も多数運航されており、渡航のハードルが低く、多くの観光客が気軽に訪れることが可能である。
2025年には新たな旅行スタイルの拡大や個人旅行の増加が見込まれ、渡航者数は引き続き増加すると予測される。今後もタイ政府や旅行会社の柔軟な施策がベトナム人観光客の誘致を後押しすると考えられる。
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