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ハノイの商業施設、消費行動の変化で空室増加

<写真:phapluatplus.baophapluat.vn>
ハノイ市内の好立地に位置する複数の商業施設が、空室率の上昇という課題に直面している。
代表的な例として、コウザイ通りにあるディスカバリー・コンプレックスが挙げられる。
同施設では全体の約8割の店舗スペースが空いたままとなっており、営業を続けているのは地上階および最上階のごく一部の店舗に限られる。
それ以外のフロアでは電気が消され、エスカレーターやエレベーターの運行も停止している状態である。
この複合施設は2004年に着工され、2018年より営業を開始したが、新型コロナウイルス感染拡大後の経済低迷に加え、オンライン消費の拡大によって来館者数が激減した。
これに伴ってテナントの撤退が相次ぎ、施設全体が空洞化している。
運営会社によれば、今後は飲食や娯楽を中心とした施設再編を検討しているという。
同様の空室拡大の傾向は、タインスアン区にあるアルテミスやグエンチャイ通り沿いの商業施設、ルオンイェン通りにある5階建て施設などでも見られる。
いずれもかつてはハノイ市内でも有数の人気商業地であったが、現在では空きテナントが目立ち、活気を失っている。
不動産サービス会社CBREの専門家によれば、多くの商業施設は開業から7~10年が経過しており、設計や設備の老朽化が空室増加の一因であるという。
また、主要テナントの不在や施設の刷新の遅れが、来館者および新規出店者を遠ざけている状況に拍車をかけている。
Avison Youngベトナムによれば、来館者およびテナントの呼び戻しには、施設管理の質向上、マーケティング活動の強化、賃料の柔軟な価格設定、娯楽イベントの導入などが不可欠である。
商業施設各社にはターゲットとする顧客層を明確にした上での再ブランディングと空間の再構築が求められている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。