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ホーチミンでデング熱の再拡大、小児重症例の急増

<写真:nhandan.vn>
ホーチミン市においてデング熱の感染者数が急増しており、同市の感染症監視システムによれば、6月2日から8日までに報告された感染件数は8595件に上り、前年同期と比較して131.2%の増加を記録した。
特に小児における重症例の割合が顕著であり、医療現場はその対応に追われている状況である。
ホーチミン市内の小児専門病院では、重篤なショック症状を伴うデング熱の小児患者が次々と搬送されている。
第一小児病院では、2025年上半期に確認されたショックを伴うデング熱の症例が108件に達し、前年同期比で約95%の増加となった。
中でも、チャヴィン省から搬送された12歳の女児は、消化管出血とショックを併発し、血液製剤を約10リットル投与する集中治療を受け、回復した事例が報告されている。
さらに、生後4.5か月の乳児が重度の凝固障害を伴うデング熱でホーチミン市内の病院に搬送されるなど、より低年齢層の患者においても重症例の発生が拡大している。
医療当局は南部地域が雨季に入ったことを受け、今後の感染拡大に強い懸念を示している。
特にデング熱では、第4日から第7日にかけてショック症状が現れることが多いため、高熱が2~3日続く場合には、速やかに医療機関を受診するように市民へ呼びかけている。
一方、ホーチミン市保健局は市内の医療機関に対し、トリアージ体制の強化、治療指針の再確認、必要な医療資材の確保を指示した。
各病院では、専門医による迅速な診断と治療体制の整備が進められている。
デング熱の流行は、地球温暖化とも無関係ではない。
ホーチミン市の疾病対策センターによれば、気候変動によって高温多湿の環境が常態化していることが、デング熱ウイルスを媒介するネッタイシマカの繁殖に有利な条件をもたらしている。
なお、デング熱ワクチンに関しては、DYMメディカルセンターで武田薬品製ワクチンの接種が可能である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。