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存在感を拡大する米国産品、ベトナム市場で大幅に増加

2025年09月10日(本日)07時00分 公開
存在感を拡大する米国産品、ベトナム市場で大幅に増加

<写真:vietnambiz.vn>

 

2025年初頭から7月末までの7カ月間において、ベトナムの米国からの輸入額は前年同期比で22.6%増加し、105億3000万ドル(約1兆5479億円)に達した。輸入品目は果物や水産物、生産原材料など多岐にわたり、米国産品の市場における存在感が急速に高まっている。

 

ホーチミン市の高級食料品店では、カリフォルニア産のネクタリンが初めて登場し、1kgあたり50万ドン(約2790円)前後という高値ながらも消費者の注目を集めている。また、米国産チェリーも前年より30〜50%の値下げが行われた結果、需要が急増し、一部では品薄状態となっている。

 

水産物の分野においても、米国産ロブスターやツノガイが高級レストランを中心に人気を博しており、供給が需要に追いつかないケースも見られる。こうした動きを背景に、米国からの農産物輸入額は47%増の3億5300万ドル(約518億9100万円)、飼料は27%増の4億4700万ドル(約657億900万円)、大豆は8%増の2億4800万ドル(約364億5600万円)に達した。

 

一方で、産業用の一部品目では減少傾向が見られ、化学製品は33%減、たばこ原料は25%減となった。

 

輸入原材料の中で最も金額が大きかったのは綿花であり、9億4000万ドル(約1381億8000万円)と前年同期比56%の増加を記録した。次いで、プラスチック素材が49%増の6億5600万ドル(約964億3200万円)、鉄鋼スクラップが倍増の1億2470万ドル(約183億3090万円)と続き、国内の建設・鉄鋼業界の回復を示唆している。

 

畜産分野では米国産牛肉の需要が引き続き高いものの、現行の輸入関税(骨なし14%、骨付き20%)が供給拡大の障害となっている。米国牛肉協会は、これらの関税が撤廃されれば、半年以内に輸入量が20~30%増加し、価格競争力においてオーストラリア産やカナダ産と並ぶ水準に達すると見込む。

 

また、水産業においても税制優遇措置が期待されており、米国側は価格競争力の向上を通じてさらなる市場拡大を目指している。

 

果物分野では、ワシントン州産のリンゴ(ガラ、フジ、コズミック)やブドウ、チェリー、カリフォルニア州産のネクタリンなどが徐々にベトナム市場に定着しつつある。2025年3月末には一部果物の関税が約3%に引き下げられたことも、消費拡大を後押ししている。

 

米国はこうした輸出の拡大に伴い、ベトナムにおける自国産品の認知向上にも力を入れている。米国総領事館が主催した「アメリカン・フード・ウィーク」では、牛肉や鶏肉、カリフォルニア産チーズ、ニューヨーク産ワインなどを使用した料理が紹介され、食文化を通じた交流が深められた。

 

米国総領事のメリッサ・ブラウン氏は「米国は高品質な農産品の信頼できる供給国であり、外交関係樹立30周年の節目にあたり、さらなる関係強化を図りたい」と述べた。

 

ベトナム果実協会は、米国産品の拡大が消費者の選択肢を広げ、生産現場に新たな素材をもたらす一方で、今後関税優遇が進めば、国内の農水産業との競争が激化する可能性があるとして警鐘を鳴らしている。

 

 

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