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ベトナムにおけるHIV感染、新規感染は年間1万3000人超

<写真:cafebiz.vn>
ベトナムでは過去5年間にわたり、HIVの新規感染者数が年間平均1万3000人を超えており、その大半が性的接触による感染であることが、保健省疾病予防局の最新データにより明らかとなった。
2024年には1万3351人が新たにHIVに感染し、HIV/AIDSによる死亡者は1905人に上った。
ベトナムにおいては1990年にホーチミン市で初めて感染者が確認されて以降、累計感染者数は約26万7000人に達し、全国すべての省・市で感染者が確認されている。
感染経路にも大きな変化が見られる。2010年時点では、血液を介した感染が全体の47%を占めていたが、現在は6.5%にまで低下している。
一方、性的接触による感染の割合は47%から70%に増加しており、特に男性間性交渉(MSM)グループが最大のリスク群として注目されている。
保健省疾病予防局のホアン・ミン・ドゥック局長は「HIV/AIDSとの闘いは単なるウイルス対策ではなく、偏見、恐怖、無関心との闘いでもある」と述べ、社会的理解と受容の重要性を強調した。
一方で、ベトナムは過去10年以上にわたり、新規感染者数、エイズ発症数、および関連死亡者数を継続的に減少させており、感染率も0.3%未満に抑えられている。
また、HIV感染者の95%が医療保険に加入しており、その約90%が保険を通じて抗ウイルス薬(ARV)を受け取り、95%以上が治療によってウイルス量を抑制している。
専門家は、エイズ終息に向けた鍵として、ARV治療や予防投薬(PrEP)の普及に加え、患者への偏見をなくす社会的支援体制の強化を挙げている。
適切な治療を受けることで、HIV感染者も結婚や出産が可能となり、感染の連鎖を断つことが可能とされている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。