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ベトナム航空の直前手荷検査、運用方法に批判の声
<写真:baochinhphu.vn>
ベトナム航空が11月3日から手荷物の重量検査を強化し、規則そのものは安全性と公平性の観点からおおむね支持されているが、その実施方法が乗客の間で物議を醸している。
特に問題視されているのは、搭乗ゲートに設置された簡易な機械式量りの使用である。
このタイプの量りは市場などで使用される簡易型であり、乗客からは「専門性に欠ける」との批判が相次いでいる。
ハノイ国家大学の専門家は「問題の本質は規則の内容ではなく、乗客の尊厳を損なうような運用方法にある」と指摘する。
搭乗直前に突如として検査を受けることで乗客は対応の選択肢を失い、「サービスを受けている」という感覚ではなく、「取り締まりを受けている」という不快感を抱くという。
一方で、同専門家は重量検査自体の必要性を認めている。
航空機の上部収納棚には容量に限りがあり、基準を超えた荷物は安全性や快適性に悪影響を及ぼす。
仮に乗客180人全員が2kgの超過を許された場合、機体には追加で360kgが加わり、燃料計算や重量バランスに支障をきたす可能性がある。
国際的にも手荷物の重量制限は厳格に運用されており、シンガポール航空ではエコノミークラスの手荷物制限を7kgまでとしており、搭乗ゲートでの超過分には追加料金が課される。
日本航空(JAL)も、手荷物が10kgを超えた場合には、搭乗直前でも受託手荷物として扱う措置を講じている。
こうした国際的な運用例を踏まえ、ベトナム航空局は11月5日、すべての航空会社に対して乗客対応の改善を求める通達を発出した。
これには、見た目にも配慮された電子式秤の使用、職員への接遇教育の徹底、事前の情報提供の強化などが含まれており、過剰な混雑や乗客からの苦情を回避する対応が求められている。
同専門家は「公平な運用と同時に、サービス業としての品位を保つことが不可欠である」と述べており、透明性のある事前周知に加え、明らかな違反者のみに対してランダムに検査を行う方式を提案している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。