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ベトナム航空の機内Wi-Fi、サービス正式導入に向け本格拡充へ
<写真:znews.vn>
ベトナム航空は、機内インターネット接続サービス(IFC)の提供拡大を正式に発表した。
現在、一部のエアバスA350型機において試験導入されているWi-Fiサービスを、今後は他の広胴機や狭胴機へも段階的に展開していく方針である。
機内でのインターネット接続は旅客の利便性を高めるだけではなく、航空会社にとっても新たな収益源としての期待が高まっている。
8月から国内外の一部路線において試験運用を開始しており、ビジネスクラス利用客には無制限のウェブ閲覧を無料で提供し、すべての乗客には15分間のメッセージアプリ利用が無償で提供されている。
正式導入後には、利用目的に応じて5~20ドル(約737〜2947円)の有料プランを導入する計画である。
ベトナム国内では、格安航空会社ベトジェットも米スペースX社と協議を進めており、機内Wi-Fi導入に向けたインフラ整備が活発化している。
こうした動きにより、国内航空市場における競争は今後さらに激しさを増すと見られている。
国際的には、エミレーツ航空やキャセイパシフィック航空といった大手航空会社が既に同様のサービスを展開しており、利用料金はおおむね10〜25ドル(約1474〜3684円)程度である。
ベトナム航空の価格設定も、これらと同程度に抑えられる見込みである。
Wi-Fiサービスの導入は、旅客の快適性向上のみならず、航空会社の副次的な収益確保手段としても注目されている。
ベトナム航空は、機内食や手荷物料金と並ぶ副収入の一環として、機内インターネットサービスを位置づけており、2030年までに副収入全体の比率を全体の9〜10%に引き上げることを目標としている。
なお、同社は2019年にもWi-Fiサービスの試験導入を実施していたが、当時はコストや技術的課題に加え、新型コロナウイルスの影響により計画は中断された経緯がある。
今回の再導入は、航空業界におけるデジタル化推進の一環として、より本格的かつ持続的な展開を目指すものである。
航空業界全体では、今後10年間でWi-Fi搭載機が世界で2万4000機以上に達するとの予測もあり、機内における「デジタル空間」の整備が一層進むと見込まれている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。