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中国人観光客の「黄金の波」、過去最高を見込むベトナム観光業
<写真:baomoi.com>
ベトナムは2025年、中国人観光客を中心とする外国人訪問者数において、過去最高の記録を更新する見通しである。
英調査会社BMIの予測によれば、同年の外国人観光客数は2200万人を超えるとされ、これはコロナ禍前の2019年に記録された1800万人を大幅に上回る水準である。
政府はさらに高い目標として、2500万人の受け入れを掲げている。
近年、中国では安全志向や節約志向が一層強まっており、その影響でベトナムがタイを抑え、人気旅行先として急浮上している。
とりわけ、2025年初頭にタイで発生した中国人俳優誘拐事件を受け、観光先としての安全性が重視されるようになったことが、ベトナム観光の追い風となった。
実際、ベトナムは2025年10月末までに中国人観光客400万人を含む計1700万人の外国人観光客を受け入れている。
こうした観光の急速な回復は、国内経済、とりわけ小売業にも好影響を与えている。
2025年1月から8月までの小売売上高は前年同期比6.7%増加し、観光関連の収入は48.4%という大幅な伸びを示した。
また、ベトナムは映画や音楽のロケ地としても注目を集めており、Netflixによる『A Tourist’s Guide to Love』やインド映画『Love in Vietnam』の公開が、国際的な認知度の向上に寄与している。
政府はこの好機を逃さぬよう、12カ国に対するビザ免除期間の延長措置を講じるとともに、ハロン湾、フーコック島、ソンドン洞窟といった主要観光地の国際的なプロモーションを強化している。
これに呼応するかたちで、観光業界では航空および宿泊施設への積極的な投資が進行中である。
一方で、安全面における課題も浮き彫りになっている。
とりわけ、2025年7月にハロン湾で発生した船の転覆事故では38人が死亡する惨事となり、観光インフラの安全性確保が引き続き重要な課題として残されている。
なお、2025年は南部解放・国家統一50周年および独立80周年といった歴史的節目の年にあたり、米国との貿易協定の進展も相まって、国際社会からの注目が一層高まる一年となった。
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