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ベトナムで一泊300万円超、超高級リゾート市場が誕生

2025年12月23日(火)07時00分 公開
ベトナムで一泊300万円超、超高級リゾート市場が誕生

<写真:dantri.com.vn>

 

ベトナムの高級リゾート市場が、2025年に入り一泊300万円を超える超高級宿泊施設の登場によって新たな段階に突入した。

 

世界的なラグジュアリートレンドを取り込みつつ、国内外の富裕層による需要の高まりを背景に、ベトナムでは一泊1万5000〜2万5000ドル(約236万4000〜394万円)という高価格帯のリゾートが次々に誕生している。

 

この動きの先陣を切ったのが、ニントゥアン省ヴィンヒ湾に位置する高級リゾート「アマノイ(Amanoi)」である。

 

同施設は925㎡の専用敷地にプライベートプール2つ、スパ、専属バトラーを備えた3ベッドルームヴィラ「R8」を、一泊1万5000ドル(約236万4000円)で提供している。

 

予約は最低3泊からとなっており、宿泊費は総額で1億ドン(約59万円)に達する。

 

アマノイ側は、この超高級ヴィラが年間売上の8%を占めると見込み、ブランド価値の向上にも大きく寄与するとしている。

 

一方、カインホア省の「ヴィアス・リゾート・バンフォン半島」では、島全体を貸し切る「エクスクルーシブ・バイアウト」プランを導入した。

 

最大100人の宿泊が可能で、専属スタッフ25人による対応が用意されており、一泊あたりの料金は最大2万5000ドル(約394万円)に設定されている。

 

不動産サービス大手Avison Youngベトナムは、このような価格帯の登場が「ベトナムにおける高級リゾートの新たな基準を打ち立てた」と指摘している。

 

その背景には、2025年に1915万人の外国人観光客が訪れるなど、急増する国際観光需要がある。

 

さらに、英国の調査会社Knight Frankによれば、ベトナムの純資産3000万ドル(約47億円)以上の超富裕層人口は、2022年までの5年間で82%増加し、2027年までに1300人に達すると予測されている。

 

加えて、国内の富裕層においても高級志向が顕著となっており、これまで外国人が約80%を占めていた宿泊客の構成比に変化が見られ、現在は24%がベトナム人客となっている。

 

こうした超富裕層の多様なニーズに応えるため、ベトナムでは健康志向の長期滞在型リゾートや、ブランド付き不動産、個別にカスタマイズされた文化体験ツアーなどの展開が進められている。

 

例えば、Six Sensesコンダオでは、海洋保護と生態調査を組み合わせたウェルネスプログラムを提供しており、Four SeasonsやAmanはプライベートジェットやクルーズを活用した多地点滞在ツアーを実施している。

 

富裕層の利便性向上を目的としたインフラ整備も進行中であり、カムランおよびホーチミン市では専用機向けのFBO(地上支援施設)の整備が進められている。

 

また、国際的な接遇基準に対応可能なバトラーやソムリエといった専門人材の育成、外国人マネージャーの就労許可の柔軟化も喫緊の課題とされている。

 

一方で、環境保護の観点からは、自然保護区への訪問制限や新規開発の管理強化が求められており、今後は「静けさ」「自然との調和」「精神的価値」といった要素が、ラグジュアリーの新たな評価基準になると見込まれている。

 

激化するアジア内のリゾート地競争の中で、ベトナムが真の超高級リゾート地としての地位を確立するためには、国際基準を満たすレストランやウェルネス施設の充実、伝統文化に根ざした体験プログラムの整備といった、包括的な高級観光エコシステムの構築が鍵となる。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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