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ハノイで坂本龍一映画音楽コンサート、若者から深い共感を集める

2025年12月24日(本日)07時00分 公開
ハノイで坂本龍一映画音楽コンサート、若者から深い共感を集める

<写真:laodong.vn>

 

19日夜、ハノイ市のベトナム国立音楽院において「坂本龍一 映画音楽の夕べ」が開催され、若年層を中心に700人以上の観客が詰めかけた。

 

演奏会では「戦場のメリークリスマス」や「ラストエンペラー」など、故・坂本龍一の代表的な映画音楽16曲が、ピアノ、ヴァイオリン、チェロによる三重奏で披露された。

 

本公演は坂本が1996年に行った「Trio World Tour」に着想を得て企画されたものである。

 

電子音楽の先駆者である坂本が、ミニマルな三重奏構成に挑戦した音楽的転機を再現するものであり、独奏と三重奏を織り交ぜながら、自然や人間、そして存在に対する作曲家の哲学を音楽を通じて表現した。

 

第1部ではテレビドラマ「Monster」の挿入曲「Aqua」を皮切りに、遺作となったドキュメンタリー映画『Opus』の楽曲が演奏された。

 

『Opus』は息子の曽良ネオが監督を務め、闘病中の坂本が最後まで音楽に向き合う姿を描いた作品である。

 

第2部では「ザ・シェルタリング・スカイ」「Andata」「七人の侍 エンディングテーマ」など、人間の存在をテーマとした楽曲が演奏された。

 

演奏中には映画の名言も紹介され、人生の儚さと音楽の永続性が観客の心に深く訴えかけられた。

 

終盤では映画『トニー滝谷』の挿入曲「Solitude」や、坂本がアカデミー賞作曲賞を受賞した「ラストエンペラー」、そして代表作である「戦場のメリークリスマス」が披露された。

 

会場は長い拍手に包まれ、聴衆の多くがその余韻に浸った。

 

「戦場のメリークリスマス」は1984年に英国アカデミー賞音楽賞を受賞しており、坂本の文化横断的な音楽表現の象徴とされている。

 

ステージ演出には「侘寂」の美意識が取り入れられ、照明にはろうそくが使用された。この演出は、「芸術は永く、人生は短し」という精神を象徴するものであった。

 

公演終了後には観客が坂本への追悼メッセージを記すためのスペースも設けられ、特に若者からは「心の支えとなった」「音楽に癒やされた」といった声が数多く寄せられた。

 

本公演は「戦場のメリークリスマス」にちなんでクリスマス時期に合わせて開催されたものであり、主催団体のThe Inspirersは、現代クラシック音楽を若い世代に広めることを目的として、今後も同様の企画を継続する意向を示している。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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