ベトナム中部、湖枯渇 ライフラインに打撃

2018年04月04日(水)00時00分 公開
ベトナム中部、湖枯渇 ライフラインに打撃

<2018年3月に撮影されたベトナム中南部のNinh Thuan省のOng Kinh湖跡地で草を食べる羊(Tuoi Treニュースより)>

ベトナム中部のNinh Thuan省にあるOng Kinh湖が干からびてしまった。そのため、地元の農民は小さなため池を作って、残りの水をなんとか貯蔵している状態である。この湖は地元住民の重要な水源の一つであり、今回の干ばつは生活の大きな打撃となっている。

 

3月末より、Ong Kinh湖は完全に干からびてしまった。この湖は、最大で80万立方メートルの水をためておくことができる。本来ならば、この湖を水源として、数千ヘクタールの地域でニンニクやブドウの木、ナツメグの木が育てられるはずだった。

 

現在、乾いた湖の跡地では羊が草を食べているという状態である。

 

湖の跡地に再び水が溜まったとしても安心はできない。なぜならば、この湖に水が戻ったとしても、数日で干からびてしまうことが十分に考えられるからだ。継続的に利用できる水源を確保するには、地下のより深いところまで井戸を掘る必要があり、地元農家の多くは、貯水池として使える大きな穴を掘るために大型土木機のショベルカーを導入し始めた。

 

地元農家のNguyen Huu Mocさんは「70~80メートルの深さの井戸を掘り、水をくみ上げて、その水を1キロ以上先の池に運んでいるのだ」と話す。

<ベトナム中南部のNinh Thuan省にある生活用水用にショベルカーで作られたため池(Tuoi Treニュースより)>

また、同じく農家のPham Ngoc Quangさんは、「30メートルの深さの井戸は、乾いてきており、育てている2メートルの畑に水を送ることができずにいる。育てている作物に水をやるため、井戸を今よりさらに深く掘って水を調達する必要がある」と語った。

 

Ninh Thuan省の自治体は、この深刻な干ばつは、前年の降雨量の少なさが原因で起こっている可能性が高く、もし今年も雨があまり降らなければ来年の干ばつのリスクも高まると警戒している。

 

昨年の降水量は、例年よりも少なく、年間降水量は約700~800ミリとベトナムでは最も少ない値だ。この主な原因は、昨年雨をもたらす季節風がこの地にあまり吹かなかったことだと考えられる。

 

 <ベトナム中南部のNinh Thuan省にある自身の池に水道管をひく農家(Tuoi Treニュースより)>

<ベトナム中南部のNinh Thuan省で水をくみ上げるポンプを操作する農家(Tuoi treニュースより)>

<ベトナム中南部のNinh Thuan省の現在乾ききってしまったOng Kinh湖の跡地で使えなくなったくみ上げポンプ(Tuoi Treニュースより)>

<ベトナム中南部のNinh Thuan省の現在乾ききってしまったOng Kinh湖の跡地を走るバイク(Tuoi Treニュースより)>

<ベトナム中南部のNinh Thuan省の現在乾ききってしまったOng Kinh湖の跡地からブドウ園に伸びるプラスチックの水道管(Tuoi Treニュースより)>

<ベトナム中南部のNinh Thuan省の現在乾ききってしまったOng Kinh湖の跡地で草を食べる羊(Tuoi Treニュースより)>

https://tuoitrenews.vn/

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