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ベトナムの新たな配車サービス参入、Grabに危機か
<2015年6月9日インドネシアのジャカルタのビジネス街でバイクを運転するGo-Jekドライバー(写真:Go-Jek)>
ベトナムは自国の配車サービス市場をコントロールするためにUberを市場から撤退させ、Grabを優遇した。しかし、現在新たに2社がベトナムの配車サービス市場に参入しようとしている。
インドネシアからGo-JekとシンガポールからMVLがベトナムのGrabに対して資金を提供する準備を始めている。
Dealstreetasiaの調査によると、インドネシアの技術大手は既に、ベトナムの9300万人に向けてサービスを提供するためにベトナムでIT人材を募集している。
2010年に設立されたGo-Jekは、Googleや中国のTencentから投資を受け、短期間で「ユニコーン企業」に成長した。
Go-Jekは配車アプリから始まり、輸送や物流、モバイル決済、食品配送といったサービスを拡大していった。
Go-Jekで働くテックベースのタクシードライバーはドライバーとして働くにはとても簡単だと語る。ベトナムのPhuong Trangバス会社が所有しているUberやGrab、VATOのような以前から市場にいる会社で働いた経験のある人にとって特に簡単だという。
Go-Jekは登録する運転手に対して準備の費用を前払いしている。また、本来ドライバーが会社に支払う手数料も無料にしている。
「この施策はGrabが28%徴収していると考えるととても魅力的だ。また、Grabはアプリを使用する人に対して週末にプロモーションをしていない。」とGrabドライバーのTuanさんは話す。
Go-Jekとは別にシンガポールで設立された配車アプリのMVLは7月からベトナムに進出予定だ。同社CEOのKay Woo氏は早ければ今月にもホーチミンで導入する予定だと述べる。
MVL(Mass Vehicle Ledger)はブロックチェーンの会社であるEasi6の完全子会社だ。
同社は設立6年目の会社で現在、韓国、台湾、香港、シンガポールなどの巨大市場で2万5000台の車両を抱える配車サービスを展開している。
もし法的手続きが予定通りに進めば、ベトナムで配車サービスを7月に開始する予定だ。
4月8日、Uberはベトナムから配車サービスを正式に中止した。Grabは自社の27.5株と引き換えに、Uberが東南アジアで行う事業の一部を引き継いだ。
ベトナムのUberドライバーはGrabに変更するか新たな仕事を探さなければならなかった。
Uberの事業を引き継いだことで、Grabはベトナムの配車サービス市場の50%のシェアを獲得した。しかし、Grabの使用料の引き上げと拡大する需要に対応しなければならず利用者はGrabに対し怒りを露わにしている。
ベトナムで生まれたVATOなどのアプリはPhuong Trangから1億ドル(約111億円)の資金援助を受け、Uberが抜けたことによる市場の隙間に参入しようとしている。
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