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ハノイの高級住宅街、洪水被害が深刻に
ハノイ有数の高級住宅街Le Trong Tan・Geleximcoで洪水が発生し、現在も依然として水が引いていないという。排水処理システムが整備されておらず、大雨が降った際に処理できないことが原因だという。
<大雨後、洪水が発生してしまう高級住宅街(laodongより)>
住宅には浸水の被害が発生しており、浸水の深さが1.2~1.5メートルに及んでいる家屋もあるという。また、反対側の通りにわたる際にはプラスチック製の椅子を置き、椅子の上を渡って移動する地元住民もいる。
ある住民は「ヴィラやテラスハウスが並ぶこの地区はハノイで一番大きい住宅街の一つだと言われている。住宅の価格は最大100万ドル(約1億1000万円)にも上るが、住みやすいとは言えない。排水処理システムはうまく機能しておらず、雨が降ると住宅街全域で洪水被害が発生してしまうからだ」と話している。
<浸水した家に戻るために椅子の上を渡り歩く女性>
不動産投資を進めるGeleximco社は関係企業と連携して洪水対策を検討しているという。同社は排水ポンプの設置や既存の下水管を掘り返して、排水処理機能の向上に向けて奔走している状態だ。
ベトナム建築家協会のNguyen Quoc Thong副会長は「同地域の排水処理システムは国で採用しているものと統合されなくてはいけない。しかし、同地域の排水処理システムにはまだ機能していない部分が多々あり、問題が発生している。投資企業はどんどん家を新築して販売しており、インフラ設備のことなど考えていないのだ」と話している。
ハノイの排水処理システムを取り扱う業者に勤めるBui Ngoc Uyen氏はNam An Khanh Sudico、Bao Son ParadiseやLe Trong Tan-Geleximcoなどの西部、南西部、北西部の新興都市は田んぼが埋め立てられて建設されており、土地が低い地域だ。同地域では排水処理に既存の運河や農業用灌漑用水に頼っており、排水処理システムは処理スピードが遅く、うまく機能していないと説明している。
<先日の大雨で洪水被害が発生したLe Trong Tan-Geleximco地区のテラスハウス>
Uyen氏は「高級住宅街と農業用灌漑用水システムの間に排水処理の問題があるのがうかがえるが、自分たちにはどうにもできない」とコメントしている。
Uyen氏はDay-Nhue川の水位を下げるため、排水処理業者と連携して対策を講じることの有効性を訴えている。新たな対策を講じる背景には既存の排水ポンプが雨水を処理しきれないことや新たなYen Nghia処理場の建設が依然として終わっていないことが挙げられる。
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