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ベトナムで豚インフルエンザによる死亡者、今年初か

2018年06月11日(月)00時00分 公開
ベトナムで豚インフルエンザによる死亡者、今年初か

6月8日、ホーチミンの医療センターで豚インフルエンザに感染した患者の死亡が確認された。死亡したのは5月30日にA/H1N1ウイルスに感染していた患者だ。豚インフルで死亡したのは数年ぶりだ。

 
<6月上旬、ホーチミンのTu Du病院で16人の患者からH1N1ウイルスが確認された後、病院職員が消毒を行っている様子(VnExpress/Le Phuong)>
 
ホーチミン医療センターのNguyen Tri Dung氏によると、死亡したのは26歳の女性で病院で診療を受けた5日後に自宅で亡くなったという。過去には2014年2月にベトナム中部のNha Trangで30歳男性が豚インフルエンザによって死亡したのが確認されている。
 
患者が死亡してから8日間の調査で、死亡した女性の近隣住民や医療従事者による新たな感染者は確認されていない。
 
ホーチミン市最大規模の病院のCho Ray病院では49歳男性が豚インフルエンザに感染している。男性患者はBinh Thuan省南部から搬送されており、過去に糖尿病を患っていた。一方、死亡した女性は肥満体型であった。どちらの患者の状態も感染や合併症のリスクの可能性が高かった。
 
Dung氏は「どちらの患者も病院内でインフルエンザに感染したわけではない。2人の患者の感染には関連性がない」と話す。ホーチミン市内にある同氏の医療センターと医療研究所であるPasteur研究所は感染の原因を調査し、感染拡大の予防と監視に力を入れている。
 
6月1日、ベトナム南部最大の産婦人科を持つTu Du病院では16人のA/H1N1インフルエンザ感染を確認しており、このウイルスに感染した女性は、婦人科手術のため入院しているという。
 
Tu Du病院では病室の消毒を行っており、合計80人以上の患者と医療スタッフが感染予防のため腹腔鏡科に隔離されているという。
 
H1N1ウイルスは2009年に世界で広まった感染症で1万7000人以上の死者が発生している。
 
ウイルスの一部はヒトに感染するもので季節性のインフルエンザによって発生する。一方で、豚や鳥類にも感染するもので豚インフルエンザや鳥インフルエンザとしても知られている。
 
ベトナムではこれまでに1万1000人以上の感染者を記録しており、2013年に初めてこのウイルスによって1人目の死者が発生している。
 
 
 
 

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