バクザン省人民委員長:1日数百人の感染は想定内 経済との両立図る

2021年05月26日(水)16時50分 公開
バクザン省人民委員長:1日数百人の感染は想定内 経済との両立図る

<写真:VN Express>

 

感染者を確認すると直ちに隔離措置や封鎖を講じて対応し、経済より感染対策優先と見られてきたベトナムだが、連日多数の感染者が確認されているバクザン省では、経済と感染対策の両立が進められている。

連日3桁台の感染者が出ているにもかかわらず、18日午前0時より一時閉鎖しているバクザン省内にある工業団地4か所は徐々に稼働を再開する予定だ。

 

26日、同省人民委員会の Le Anh Duong委員長が、VNエクスプレスの取材に応じ、同省における新型コロナウイルスの感染状況について話した。

その中でLe Anh Duong委員長は、今後1日あたり数百人規模の感染者が確認されるのは想定内だとした。

 

Le Anh Duong委員長が取材に応じた25日、バクザン省では375人の感染者が確認されたが、Duong委員長は、 著しく感染者が増加することは、新型コロナウイルス(COVID-19)予防対策国家指導委員会は想定していたとした。

Duong委員長によると、同省内のクアンチャウ(Quang Chau)工業団地におけるインド型の変異株の感染が確認されてから、当局は感染経路などの分析をしてきたという。

工業団地の工場では、密室でエアコンをつけて作業が行われているため、感染が広がりやすい環境だという。

 

工場の労働者が感染して、その後にその家族の感染が確認されたのは症例は数件だったが、工場内では大勢の労働者が働いているため、感染者(F0)とその濃厚接触者(F1)の数は多い。

このことから、バクザン省では工業団地内の労働者が数千人規模で感染する状況を予測していたという。

 

感染拡大を防止するための厳格な措置の適用については、首相指示第16号に基づいたバクザン省内での社会隔離措置を検討しているが、今はまだその段階ではないとの意向を示した。

Duong委員長は、今後も連日多くの感染者が確認されるが、感染率は減少すると予想している。

また、これまでに新しい感染源の市中感染は確認されていないとし、感染者数の多さよりも、感染源の分からない感染症例が出た場合の方が懸念が強まると話した。

 

さらに、現在、同省で確認されている感染者は隔離措置や封鎖措置が講じられているエリアで、他の場所での感染拡大は考えずらいとしている。

一方、Duong委員長は、これからの数日間での感染状況を確認した上で、必要に応じて省規模で社会隔離措置を講じる可能性もあるとしている。

 

労働者間での感染が拡大しているのにも関わらず、バクザン省内にある工業団地4か所の稼働を徐々に再開することを決定した狙いには、サプライチェーンへの影響を最小限に抑えることが挙げられるという。

 

稼働再開が決まったのはバンチュン(Van Trung)工業団地、クアンチャウ(Quang Chau)工業団地、ディンチャム(Dinh Tram)工業団地、ソンケー・ノイホアン(Song Khe - Noi Hoang)の4か所。

工業団地内の多くの企業が主要なグローバルサプライヤーだ。

 

そのため、Duong委員長は、感染が落ち着くのを待ってから工場を再開した場合、サプライチェーンは崩壊すると指摘した。

また、労働者が生活をするためにはお金や食料が必要だとし、工場の稼働を再開することで労働者の経済的な問題も解決できるとした。

Duong委員長は、2〜3回にわたる検査で陰性が確認されている労働者に対して業務停止を言い渡すより、安全で閉鎖された環境で業務を継続する方が良い選択だとしており、工場では、防疫措置を遵守して稼働が再開されているという。

 

これまでのベトナム政府の新型コロナ対策とは違い、感染者がいるのは想定内だとして工場の再開を決めたバクザン省。

現在、同省は政府や保健省に対して検査キットや医療品などの供給を要請し、工業団地の従業員に優先的にワクチンを接種するよう提案しているという。
 

 

 


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