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QR決済を選択するベトナム人が増加
<写真:VN Express>
ベトナム国家銀行の決済部門によると、同国ではデジタルバンキングサービス、特に電子決済が急成長しており、今年上半期に携帯電話経由の取引件数は98.3%、取引額は84.3%増加した。
ハノイ市コウザイ区在住のバンさんは朝食や昼食、スーパーでの買い物、カフェなど、全ての支払いでQR決済を利用しており、最後に財布を確認したのは数ヶ月前だという。
ネットショッピングで振込や現金払いが必要になる際以外は全てQR決済で支払いを行う。
バンさんのQR決済習慣はパンデミック中に露天商からQR決済を依頼された際に始まり、今では重い財布を持ち歩くことはなくなった。唯一の心配事は携帯電話の充電切れだけである。
ビンフック省で食料品店を営むタムさんも同様に、現金の代わりにQR決済で支払いを受ける事に慣れてきたと話す。彼の店では1年以上前にQR決済を導入した。
タムさんによると、周辺住民は元から現金を持ち歩いていないことが多かったため、QR決済をする習慣が受け入れられやすかったという。今では彼の店での取引のほぼ半分がQR決済で行われている。
ベトナムのQR決済は「VNPay」「MoMo」「Viettel Money」などの電子財布アプリで人気が出始め、現在では銀行のアプリに直接組み込まれている。
2021年にNapas社が「VietQR」を立ち上げてQR決済プロセスを簡素化し、システム内のどの銀行の顧客もスキャンするだけで他行への送金を可能にした。
情報通信省の統計では同国のモバイルインターネット加入者数は8140万人となっており、QR決済が今後も更に増加することが予想されている。
しかし、多くの専門家がQR決済市場の潜在能力はまだ十分に発揮されていないと指摘する。
QR決済は銀行口座とリンクしたスマートフォンが必要であり、高齢者や子供たちは利用できないことが多い。また、田舎ではインターネット接続の不安定さによって他の年齢層もQR決済を簡単に利用できない場合がある。
どの決済サービスでもQRコードをスキャンできる共通のプラットフォームが未だ存在していないことも利用者にとって不便をもたらしている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。