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ホーチミン市のメトロプロジェクト、費用計画の課題

2022年11月11日(金)09時29分 公開
ホーチミン市のメトロプロジェクト、費用計画の課題

<写真:Tuoi Tre>

 

国家予算が厳しく政府開発援助(ODA)の融資を受けることが難しくなっている中で、ホーチミン市が全メトロ・プロジェクトを完成させるには約210兆8000億ドン(約1兆2050億円)の総投資額が必要である。

 

7日、同市交通局は同市人民委員会に対して、都市交通指向開発(TOD)モデルによる都市開発と関連し、メトロ・システム開発計画を報告した。

 

ホーチミン市ではメトロ8路線と路面電車またはモノレール3路線の建設が計画されており、現時点では同市1区のベンタイン市場からトゥードゥック市のスイティエン公園までを結ぶメトロ1号線と、ベンタイン市場と同市12区のタムルオンデポを結ぶメトロ2号線が建設中である。

 

また、タンビン区ベイヒエン(Bay Hien)交差点からビンタイン区サイゴン橋までを結ぶメトロ5号線1期工事の事前評価が行われている。

 

残りのメトロ・プロジェクトについても投資が呼びかけられており、同市の交通インフラ計画および公共交通強化計画によると、未投資のメトロ・プロジェクト6つは2021〜35年の間に優先的に開発される計画だという。

 

同市交通局によると、ベトナムにとってODAがメトロを含む大型交通インフラプロジェクトの重要な資金源であるが、同国が中所得国になりつつあるため、ODAの誘致が難しくなってきている。

 

また、インフラ整備のためのODA融資の管理・利用には幾つかの支障や欠点があるため、インフラ整備のための資金調達、特にTODモデルによる都市開発に伴うメトロ駅周辺や環状道路、高速道路といった土地バンクを活用する計画について検討・提案を行う必要がある。

 

ホーチミン市交通局は2021年から35年にかけてのメトロ・プロジェクトへの投資を確保するため、同市人民委員会が計画建築局に対してTODモデルによる都市開発計画を迅速に検討させるように提案した。

 

総投資額43兆7000億ドン(約2498億372万円)を必要とする同市のメトロ1号線プロジェクトは約91.3%が完成しており、2023年末の運行開始が見込まれている。

 

メトロ2号線は全長11.2キロで47兆8000億ドン(約2503億7536万円)以上の費用が必要とされており、現時点では同12区タムルオンデポのオフィスビルと付帯工事が完了している。

 

メトロ5号線プロジェクトはビンタイン区のサイゴン橋からビンチャイン郡カンジュオックコーチ駅までの全長23.4キロで設計されたものであり、第1期には38兆7000億ドン(約2212億2206万円)の投資が必要である。

 

他にはメトロ3a号線第1段階(ベンタイン市場〜ミエンタイコーチ駅)、メトロ4号線第1段階(タインスアン〜グエンバンリン駅)、メトロ2号線第2期(ベンタイン〜トゥーティエム、タムルオン〜タイニンコーチ駅)、メトロ3b線(コンホア交差点〜ヒエップビンフック)、メトロ4b線(ジアディン公園〜ランチャーカー交差点)が2021年から35年にかけて開発される予定となっている。

 

 

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