輸入注文減少による大量解雇、ホーチミン周辺でさらに増加の懸念

2022年11月25日(金)13時26分 公開
輸入注文減少による大量解雇、ホーチミン周辺でさらに増加の懸念

<写真:VnExpress>

 

ホーチミン市周辺の企業各社は輸出注文の不足によって何万人もの労働者を解雇しており、輸出市場が直ぐに回復しなければ更に失業者が増加する懸念がある。

 

ホーチミン市にあるS.K Vina縫製工場では9月上旬に韓国の親会社の要請を受け、労働者約900人が全ての業務を停止した。

 

主要取引先ファッションブランドからの注文が突如キャンセルとなった事が原因であり、今月中に15年間の歴史に幕を閉じるという。親会社は工場労働者への賃金や補償、その他の支援に300億ドン(約1億6792万円)近くを費やすことになる。

 

靴やその他の革製品を生産するAn Giang Samho社は12月までに従業員の53%を占める約5300人の工場労働者を解雇する予定であり、同社が当局に提出した文書によると、生産の40%を占める主要取引先の発注停止をはじめとして他の輸出注文も減少していることが原因である。

 

これらは注文不足のために労働者を削減しなければならない多くの工場のうちの2社に過ぎない。

 

ベトナム労働総同盟によると、現在進行中の受注不足は9月〜11月にかけて28省・市の63万人以上の労働者に影響を及ぼしており、57万人近くの労働者が労働時間を減らされ、3万4000人以上が職を失い、3万1000人以上が無給休暇や契約停止といった状況に見舞われている。

 

最も影響を受けた産業は木材加工と繊維、履物、電子機器、食品、サービス、観光となっている。

 

ビンズオン省社会保険局によると、10月時点で約2万8000人が職を失っており、同省労働組合の調査では約24万人の労働者が影響を受けていることが明らかになっている。

 

ドンナイ省では過去5ヶ月で約3万人の労働者が解雇され、ロンアン省では1000人以上が解雇となった。

 

ホーチミン市労働・傷病兵・社会問題局のグエン・ヴァン・ラム副局長は同市内の労働者2800人以上が今年中に職を失うと推定しているが、地方からのデータでは同市12区、ビンタン区、クチ郡にある3つの工場で、既に3400人以上の労働者が解雇されたことが明らかになっている。

 

ホーチミン市繊維アパレル刺繍協会会長兼サイゴン第3縫製JSCの会長であるファム・スアン・ホン氏によると、30年以上の縫製業界経験で今回ほど大規模に労働者の失業と工場の受注不足が発生したのは初めてのことであり、新型コロナウイルス発生時よりも状況は厳しいという。

 

 

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