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TikTokerが貧困層を嘲笑して炎上、750万ドンの罰金へ
<写真:VnExpress>
ベトナム人TikTokerが「チャリティー運動」と称して貧困層の老女を嘲笑する動画を投稿し、炎上するとともにTikTokからはアカウント凍結、ホーチミン市からは罰金を命じられる事件が発生した。
動画プラットフォームのTikTokは28日、同プラットフォーム上のアカウント「No O No」を永久に凍結し、アカウント所持者であるファム・ドゥック・トゥアン氏(26)に対して同一のデバイスによる新アカウント作成を禁止したことを報告した。
「No O No」アカウントは60万人以上のフォロワーを保有しており、多くのユーザーが同アカウントのレストランや小売店に関するレビューを視聴していた。
同アカウントが問題として取り上げられたのは、「高齢者に食事を提供するためのチャリティー旅行」と称し、貧しい人々を貶める動画を投稿したためである。
炎上する原因となった動画では、無料で提供する料理を持ったトゥアン氏が、道行く老女に「好きな食べ物は何か」と質問した後、「こんにちは、真冬に一人でいる貧乏で惨めな老婦人。貧乏なあなたはきっと食べ物を受け取りますよね。あなたは安いフォーを買うことさえできない。貧乏は止めなさい、誰も貧乏なあなたを永遠に助けない」といった相手を侮辱する言葉を投げかけていた。
動画が投稿されると直ぐに同アカウントをボイコットする運動が起こり、一般のユーザーだけではなく、有名人からの批判も寄せられる事態に発展した。
ベトナム国内の歌手やモデルからは「社会をより醜くしている。このようなコンテンツを作り続けるのであれば、人として失格している」「非人道的な行為だ。彼がレビューしたレストランには絶対に行かない」「何もチャリティーではない。若者に悪い影響を与える。このようなソーシャルメディアコンテンツは完全にボイコットされる必要がある」といったコメントが寄せられている。
この騒動に対してトゥアン氏は27日夜、「動画はチャリティー目的であり、自身の心から行ったものである。不快な思いをさせたのであれば、心から謝罪する。収録の前には相手に許可を得ている」として弁明を行った。
情報通信省ラジオ・テレビ・電子情報局のレ・クアン・トゥ・ドー局長によると、同省は27日にソーシャルメディアユーザーから苦情を受け、TikTokと協力して問題のアカウントに対処したという。
同局長は「No O No」の一部動画内容が「市民的慣習」に違反しており、受け入れがたい差別的なものであったため、ホーチミン市情報通信局にトゥアン氏の処分を要請し、同市情報通信局のグエン・ドゥック・トー局長は29日にトゥアン氏に対して750万ドン(約4万2240円)の罰金を科した。
ベトナムの規定では民間の慣習に反するコンテンツを投稿・共有した者は、500万〜1000万ドン(約2万8160〜5万6320円)の罰金を科される可能性がある。
ドー局長によると、ベトナムにはペナルティを受けたYouTuberやTikToker、Facebookユーザーが多数いるが、罰金を支払った後に文化的規制に違反して同様のコンテンツを制作し続けるユーザーが後をたたないという。
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