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ホイアンの島々のサルが脅威に、原因は観光業
<写真:VnExpress>
ホイアン沖のチャム島で野生の猿による家屋侵入が年々増加し、島民の生活に脅威を及ぼしている。
チャム島民であるブオンさん(30)は12月中旬、昼食後に昼寝をしていたところ、猿の群れが屋根の上で走り回る音で目を覚ました。ブオンさんによると、猿たちは山で生活をしているが、昼も夜も村に降りてきては家屋に侵入することが多くなっているという。
食べ物を求めて家に忍び込む猿たちは非常に賢く、炊飯器のコンセントを抜いて蓋を開け、ご飯が冷めてから食べる。また、仏壇に果物やお菓子を置いておけば、供え物を全て食べた後に、より多くの食べ物を探すために周辺の花瓶などを破壊するという。
ブオンさんは野生の猿が年々、ずる賢く進化してきていると指摘する。
昔は猿たちが人間に近寄ることはなかったが、この3年ほどで観光客が増加し、猿たちは攻撃的になってきている。多くの観光客が果物やお菓子で猿たちを餌付けすることで、猿たちは人間の生活に慣れ、人々を怖がらなくなった。
チャム島に在住するフオンさんによると、経営している民泊には5〜7匹の猿の群れが侵入することが常態化しており、猿たちは庭の果物をすべて食べ、食べ物を求めて屋内を荒らし、ケーブルを傷つけ、電力やインターネット、テレビの信号が途絶える原因になっている。
チャム島海洋保護区管理委員会のグエン・ヴァン・ヴー副会長によると、チャム島の猿は学名をマカカ・ムラッタといい、絶滅の危機にある希少野生動物グループ2Bに属している。まだ絶滅の危機に直面はしていないが、ベトナムの野生動物保護に関する法律に基づき、適切に管理しなければ危険に晒されることになる。
同管理委員会は猿の家屋侵入防止案を作成したが実施するための資金がなく、上部機関の調査や評価を待つ間、人々は猿の餌となるものを絶ち、家にバリケードを築き、荷物を慎重に保管する必要がある。
また、同副会長は観光客に対する猿の餌付け禁止ルールを策定し、猿たちを徐々に森に帰す様にすることも提案している。
チャム島はホイアンのクアダイ(Cua Dai)ビーチから18kmのところにあり、同島と近隣の8つの小島には約3000人が暮らしている。2009年にユネスコの世界生物圏保護区に認定され、夏の間には1日に4000人以上の観光客が訪れる観光名所となっている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。