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カマウ省で蟹レースが流行、選手育成専門家も現る
<写真:Tuoi Tre>
メコンデルタのカマウ省で2022年末に「第1回 蟹レース」が開催された後、この蟹を活用したエンターテインメントレースの人気が高まり、盛んに行われるようになっている。
「第1回 蟹レース」は国内外の観光客にカマウ産蟹の知名度を向上させることを目的として開催された。同レースの人気が高まるにつれ、特定の人々が競技選手となる蟹の養殖場を開設するほどになっている。
蟹を使った競技は2019年に在タイ・ベトナム・センターの会長であったPeerpaol Triyakasem氏の「カマウ産の蟹を称える日を作った方が良い」という提案に端を発しており、パンデミック後の2022年にようやく実現するに至った。
当初は蟹料理を振る舞う「蟹祭り」が計画されていたが、地元民の間で「蟹料理だけでは物足りない」という話になり、蟹の能力を最大限に発揮させることが可能な催しとして蟹レースが企画された。
蟹レースのアイデアはかつて同省で盛んであった川下りレースから着想を得ているという。
カマウの蟹は賢く、体力があることで知られており、最高の状態では泥の水たまりでも川や小川でも人間から容易に逃げ出すため、蟹がレースで活躍することに疑いの余地はなかった。
ナムカン(Nam Can)郡で競技用の蟹を飼育するグエンさんによると、同省の自然な生息環境が蟹の強さや競争力の原動力となっており、競技用に飼育された蟹はプロの選手としての「自尊心と身体能力」を持っているという。
出場選手の蟹はレースごとに300g、400g、500gの体重で分類され、どの蟹も練習を積んだ上で本番のレースに挑戦する。ダムゾイ(Dam Doi)郡のアンさんは「毛ガニのレースが最も緊張感を伴う。小さいが、風のように走る」と語る。
蟹レースでは参加選手の持ち主は小さな棒を用い、選手の集中力が途切れたり、途中で停止したりする際には物理的に選手を押すことが許されている。
レースでは公平性が最も重要視されており、参加選手はあくまでも体重が基準であるため、雌雄を問わない。また、安全確保とスピードアップを目的として、選手の蟹は爪を縛られた状態でレースに参戦する。
レースで勝つ蟹を作り上げるには多大な努力が必要となり、飼育者は何カ月もかけて選手を鍛え上げる。
300g級の蟹レースで優勝した蟹を所有するヒエンさんによると、自然に育った体格の良い蟹を徹底的に選別し、厳しい訓練によって蟹の強化を行う。
また、日々の日光浴や模擬レース場に出向くことで、人間に対する信頼感を高めることが非常に重要である。
ダムゾイ郡のアンさんによると、蟹にはそれぞれ個性があり、レース前には精神的なケアが必須であるため、レース当日が近づけば選手への特別な配慮が欠かせない。
非公式情報によると、カマウ省の蟹レースは今後も継続開催される上に、規模拡大も計画されているという。「第1回 蟹レース」へ参加した蟹の努力により、未来の蟹選手たちに大きな期待が寄せられている。
蟹はカマウ省の重要な産物であり、その肉質の良さは海産物愛好家の間で人気がある。
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