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中国再開によるベトナム経済への影響、GDP2%以上の上昇も
<写真:VnExpress>
ベトナムは2023年に中国の「ゼロ・コロナ政策」終了と経済再開の影響を受け、観光と貿易の面で多くの利益を得ることが予想されている。
投資ファンドVinaCapitalのチーフエコノミストであるマイケル・コラカリ氏によると、中国の経済や観光の再開により、ベトナムのGDP成長率が2%ポイント以上上昇する可能性があるという。
中国は1月8日から多くの新型コロナウイルス規制要件を撤廃し、パンデミック拡大抑制として制限を課していたベトナムとの国境ゲートにおける入国審査も再開した。
新型コロナウイルス発生以前には、ベトナムを訪れる観光客総数のうち3分の1が中国人観光客であった。
ベトナムは過去3年間で中国が課す厳しい国境安全対策によって大きな打撃を受けており、ベトナム統計総局によると、2022年の中国に対する貿易赤字は前年比11.5%増の609億ドル(約7兆9084億円)に達した。
2021年12月には中国の規制により最大4000個のコンテナが国境ゲートで立ち往生する事態に陥っていたが、現在は毎日数千台の車両が国境ゲートを円滑に通過するようになっている。
農産物輸出業者によると、中国再開後の高い需要を受けてメコンデルタの果物価格は既に上昇を始めており、ドラゴンフルーツ等は需要を満たす在庫確保に苦労する状態である。
また、あるエビの輸出業者は再開後に同国からの注文が40%増加したことを明らかにしている。
工場開発会社Core5 Vietnamのポール・トンクス副代表によると、中国メーカーのベトナムへの生産シフトが顕著に増加しており、中国の再開がサプライチェーンに更なる活気をもたらすという。
他の多くのエコノミストも中国の再開が2023年半ば以降にベトナムを含む世界経済にも好影響を与えると予測する。
また、中国の再開による観光・貿易の活性化に加え、ベトナム・ドンに対するセンチメントの改善やベトナム株式市場のベンチマークであるVN-Indexへの後押し等が期待されている。
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