ベトナムの成長率予測、世界銀行が大幅に引き下げ

2023年03月15日(水)10時39分 公開
ベトナムの成長率予測、世界銀行が大幅に引き下げ

<写真:Vietnamplus>

 

世界銀行の報告書によると、ベトナムは内外の逆風が強い状況にあり、同国の経済成長率は昨年の8%から2023年には6.3%に減速する可能性が高い。

 

同国経済の短期的な見通しは引き続き良好であるが、リスクに晒された状態にある。内需は2023年の推定インフレ率(平均4.5%)の上昇により影響を受けることが予想されており、家計の購買力を低下させる可能性がある。また、金利の上昇が民間投資の重荷となる可能性が高くなっている。

 

混沌とした世界情勢が引き続きベトナム経済に重くのしかかり、今年の成長率は1.7%減速し、約30年間で3番目に弱いペースになることが予測される。同予測は高インフレ抑制に向けた政策引き締めと金融情勢の悪化、ウクライナ戦争の継続的な影響を反映したものであるという。

 

米国や中国、ユーロ圏といった主要な輸出市場の成長が予想より弱い場合、ベトナムの輸出見通しに影響を与える可能性がある。また、米国やユーロ圏の持続的なインフレが金融環境の引き締めにつながり、ベトナムの金融セクターに影響を与える可能性があるという。

 

ベトナム国内では持続的な物価上昇がインフレ期待の上昇を招き、名目賃金や生産コストへの不安定な圧力につながり、需要に影響を与える可能性もある。

 

同国サービス部門の生産性は地域諸国と比較して低いままであるため、サービス部門の改善が経済成長のための重要な解決策となる。

 

労働者一人当たりの付加価値で測定したサービス部門の労働生産性は5000ドル(約55万250円)であり、マレーシアの2万900ドル(約230万45円)、フィリピンの9300ドル(約102万3465円)、インドネシアの7300ドル(約80万3365円)より遥かに低いものとなっている。

 

ベトナム製造業はサービスの利用が比較的限られており、国内投入としてのサービス価値はわずか14%で、情報通信技術や専門家、金融サービスといったグローバル・イノベーター・サービスを利用している製造業はわずか1.6%に過ぎない。

 

同行によると、ベトナムはサービス貿易と外国投資の制限を緩和し、技術導入を促進することで労働力を向上させるべきである。

 

 

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