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ベトナムのオンライン旅行市場、外資系企業が圧倒的シェア
<写真:VnExpress>
ホーチミン市の市場調査会社「The Outbox Company」が2023年第1四半期に実施したベトナム人旅行者の好みや意識に関する調査で、外資系企業がベトナムのOTA(オンライントラベルエージェント)市場を独占していることが明らかになった。
同期間中に最もユーザー数が多かったOTAはTravelokaやBooking.com、Agoda、Expedia、Trip.comで、外資系OTAが市場シェアの上位を占めた。
Travelokaは2023年のテト(旧正月)期間中にキャンペーンを実施したことで驚異的な成長を遂げ、2位のBooking.comより10%多い旅行者の40%以上が利用したという。
国内顧客が外資系OTAを好む主な理由は、オンライン取引における豊富な経験やグローバルな事業展開、確固たる評判と強力な財政支援を持つ確立したブランド名などである。
GoogleとTemasekの報告によると、ベトナムのOTA市場は2025年までに90億ドル(約1兆2100億円)の規模に達する可能性がある有利な産業であるという。
しかし、この市場は外資系OTAがシェアの80%を占めており、GotadiやVnTrip、Ivivu、Chudu、Mytour.vn、Vinabookingといった国内のOTAはわずかな割合に留まっている。
ベトナムの観光消費動向は、デジタル技術の登場により過去10年で大きな変化を遂げ、現金に代わってクレジットカードやデビットカード、電子マネーなどのオンライン決済がより一般的に利用されるようになった。
また、スマートフォンのアプリケーションを利用した航空券やホテルなどの旅行予約サービスも大幅に増加している。
こうした動きは外資系・国内のOTAの成長を促進しており、大規模なホテルでは総収入の40~60%が外資系を中心としたOTAチャネルからもたらされているという。
ベトナムでは外資系オンライン取引に税制の縛りがなく、マーケティングや広告、パートナーへの割引提供などに投資できる財源が増加し、大きな競争優位性を生み出している。
民間経済開発研究委員会は、国内の観光・旅行サービス事業者と外資系OTAの間に税制上の不平等があることを認めている。
外資系OTAはベトナムに駐在員事務所を持っておらず、国内のOTAは外資系OTAと価格面で競合する際に不利になる。
Gotadiの創設者であるNgo Minh Duc氏によると、ベトナムの観光産業がOTA市場を支配するためには、コミュニティと製品のエコシステムを構築し、賢い政策を採用する必要がある。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。