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ベトナムの人身売買実態、国内の事件件数が増加
<写真:VnExpress>
ベトナム国会司法委員会によると、人身売買業者は高収入の簡単な仕事や外国人との結婚を約束して被害者を誘い込む手口をとっている。
同国では2018年〜2022年に掛けて約440件の人身売買が摘発されており、1200人以上の被害者が関与し、そのうち女性が58%を占める。
また、性的搾取が19件、労働搾取が132件、人体臓器売買が4件であった。
2012年〜2020年に掛けての人身売買事件の85%が外国への人身売買であったが、近年はベトナム国内の人身売買事件が増加傾向にあり、全体の最大50%を占めている。
同委員会のマイ・ティ・フオン・ホア副代表によると、漁船での労働搾取を目的とした男性の人身売買や、慈善活動を装った乳児の人身売買も行われているという。
被害者を誘い出す手口として、高収入の簡単な仕事を約束して被害者に国外で違法な労働を強いるケースが増加しており、帰国を望む場合には1万ドル(約135万円)を支払わなければならない場合が多い。
また、結婚や養子縁組、旅行といった簡単な手続きを約束する手口もあり、被害者がベトナムから出国した後に個人的な書類が押収・売却され、海外で不法に働くことを余儀なくされる。
ベトナムの当局は過去4年間で352人の人身売買被害者を救出し、帰国した545人の被害者を受け入れている。
同国は国境が長く、国境のゲートや通路の数が多いため、人身売買は内外の勢力の協力が必要で、複雑で非人道的なものとなっているという。
同委員会はベトナム国内の失業と潜在的な非常に高い収入を理由として、多くの人が人身売買に手を染めていると指摘する。
ベトナムと特定の国の間で人身売買を撲滅するための国際的な仕組みは包括的ではなく、人身売買の構成要素に関する相違によっていくつかの調査が遅延もしくは中断した状態にある。
同委員会は国会や政府、公安省に対し、人身売買に対抗する法律を2024年の議題に加えることの検討や労働者の海外不法就労を防止に向けた地元の雇用促進、犯罪者の引き渡しに関する協定の策定を要請している。
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